タイトル |
かき「陽豊」の促成栽培法 |
担当機関 |
岐阜県農業技術研究所 |
研究期間 |
2000~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
かき「陽豊」の促成栽培では、1月中旬に被覆し、最低温度を15-20℃で加温管理すると、7-9月収穫ができる。果実は着色良好で、糖度が高く食味も良く、日持ち性に優れる。
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背景・ねらい |
かき「陽豊」は、平成2年に品種登録された完全甘がきで、着色及び日持ちが良く豊産性であることから、現在、岐阜県をはじめ全国で導入され始めている。しかし、その収穫期は11月上旬で、やや遅く富有に重なる。そこで、「陽豊」の経営安定のための促成栽培技術を開発するために、早期加温による生育特性、果実品質を調査し、促成栽培の適応性を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 「陽豊」の促成栽培として、1月中旬に被覆・加温を開始し、最低温度を15-20℃で管理し、6月中旬に暖房を停止、サイドを開放して雨よけハウスで管理すると、露地よりも約2-3ヵ月早く収穫できる(表1、図1)。
- 促成栽培の果実糖度は、露地栽培よりも2-4%高く、食味も良好である(表2)。
- 促成栽培の果実の果肉硬度は硬めで、食感はやや悪いが、高温下においても果実軟化が始まるのは収穫後23日目以降と日持ち性は良好である(表3)。
- 果実の着色は、果頂部からヘタ部全体に着色する。管理温度が高いほど生育が進み
着色も早まる。しかし、7月下旬~9月上旬の高温期には、着色進度は鈍る。収穫期が高温期になる作型では、果頂部のカラーチャート値5を越えてからの着色進度が鈍く、収穫期間も長くなる(表1、表2、図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 若齢樹では奇形果が多いので、着果調節は摘果を中心に行うと良い。
- 「陽豊」は花芽の着生が多い特性があるので、着果過多にならないよう、結実管理を徹底する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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カテゴリ |
かき
カラー
経営管理
栽培技術
収量向上
品種
良食味
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