タイトル |
良食味カボチャの新系統「88A-3-53-1-7-6-3-8」 |
担当機関 |
栃木県農業試験場 |
研究期間 |
2000~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
カボチャ選抜系統「88A-3-53-1-7-6-3-8]は、栃木県在来の良食味系統「中山カボチャ」の特性を具備し、低節位から安定して着果する。果形は紡錘形、果肉は粉質で食味が優れる。
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背景・ねらい |
栃木県在来系統「中山カボチャ」は、紡錘形の果形をしており、果肉が粉質でホクホクした食感を有し、食味が極めて良いのが特徴である。しかし、着果節位が高く着果数の少ないのが欠点である。そこで、「中山カボチャ」の果実品質を備えながら、低節位から着果する品種を育成する。
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成果の内容・特徴 |
- 「88A-3-53-1-7-6-3-8」は、栃木農試黒磯分場が昭和63年に烏山町中山地区から導入した在来種をもとに選抜した低節位着果系統である(図1,図2)。
- 在来種導入後から平成2年までに、低節位着果性の36系統を選抜した。その後自殖によって固定化を図り、平成9年に固定度の高い3系統を選抜した。さらに果実肥大特性、着果性、果形の揃い等により2系統に絞り、平成12年に現地適応性検定を行い、「88A-3-53-1-7-6-3-8」を選定した。
- 第1雌花は、在来系統が18~20節以上に着生するのに対して、新系統は11~13節に安定して着生し、第2、第3雌花も数節おきに安定して着生する(表1)。
- 果実は在来系統の特性を具備し、果形は紡錘形で果皮は黒緑色、果肉は橙黄色、肉質は粉質で食感が優れる。果重は1.5~2.0kgである(表2)。
- 着果節位は在来系統より低く、密植栽培が可能なため、収穫果数の増加による高収量が期待できる。
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成果の活用面・留意点 |
- 本系統の適応作型は、トンネル及び露地普通栽培である。
- 本系統は在来系統に比べて草勢がやや弱いが、施肥管理は在来系統に準じる。
- 種苗法に基づく品種登録出願を予定している。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
かぼちゃ
施肥
品種
良食味
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