タイトル |
トマトセル成型苗直接定植栽培の最適栽植密度 |
担当機関 |
群馬県園芸試験場 |
研究期間 |
2000~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
トマトセル成型苗を、栽植密度10a当たり1,750株(慣行の87.5%)で直接定植すると、総収量および上物収量が増加する。
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背景・ねらい |
トマトセル成型苗を直接定植した場合、草勢が旺盛となり、生育制御が困難で収量や品質が低下しやすい。そこで、セル成型苗の直接定植栽培に適した栽植密度を明らかにし、育苗・定植作業の省力・軽作業化を図り、高品質安定生産を実現する。
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成果の内容・特徴 |
- 直接定植したセル成型苗の草姿は、二次育苗して定植したポット苗に比べ、葉面積は大きく、葉は厚く(比葉面積が少ない)、この傾向は粗植にするほど強い(図1)。
- セル成型苗トマトの乾物分配率は、ポット苗と同じ栽植密度では、茎・葉へは高く、果実へは少ないが、粗植にすると果実への分配率が増加する(図2)。
- セル成型苗の平均一果重は、ポット苗に比べ重い。10a当たりの収量は、セル成型苗1,500株以上ではポット苗よりも多く、粗植にすると上物収量(出荷規格A・B品)が増加する(図3)。換算販売金額は、セル成型苗1,750株が最も多く、ポット苗に比べて約2割増加する(図4)。
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成果の活用面・留意点 |
- セル成型苗の直接定植により、育苗~定植までの作業時間は、慣行ポット苗の57%(70.2時間)、育苗費は慣行ポット苗の54%(73円/本)に、削減できる。
- 促成作型、1条植え、Uターン整枝が適する。
- 施肥は、生育初期の肥効を抑えるため、緩効性肥料を使用する。
- 慣行栽培に比べ葉面積が大きくなるため、冬期ハウス内が多湿になるので注意する。全面マルチ栽培を行い、換気や送風(暖房機や循環扇)により結露を防ぐ。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
肥料
育苗
栽培技術
出荷調整
施肥
トマト
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