タイトル |
イチゴ「とちおとめ」における電照、炭酸ガス施用、地中加温による増収効果 |
担当機関 |
栃木県農業試験場 |
研究期間 |
2000~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
電照、炭酸ガス施用、地中加温によって、厳寒期の中休みが軽減され、イチゴ「とちおとめ」の2月以降の収量が増加する。また、各栽培管理技術のうち電照と炭酸ガス施用を組み合わせると相乗効果が高く、経営的にも収益増となる。
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背景・ねらい |
現在、「とちおとめ」では厳寒期の草勢維持及び中休みの軽減対策として、電照、炭酸ガス施用、地中加温が導入され、ある程度の増収効果が認められている。そこで、これらを組み合わせた場合の相乗効果について検討し、「とちおとめ」の生産安定技術の確立を図る。
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成果の内容・特徴 |
- 電照により厳寒期の草勢が維持され、3月の草勢の回復が早い。特に地中加温と組み合わせることによりその効果は顕著である(表1)。
- 2次腋花房の収穫始期は電照と炭酸ガス施用の組み合わせで10日程度早まる(表1)。
- 収量は単一の処理によっても2月以降増加するが、3つを組み合わせると24%程度増収する(表1)。
- 電照と炭酸ガス施用の組み合わせで増収効果が最も高く、電照と地中加温、炭酸ガス施用と地中加温の組み合わせでは相乗効果が小さい(図1)。
- 炭酸ガス施用により果皮硬度がやや高くなる(表1)。
- 10a当りの初年度の経費を試算すると、電照が18万円、炭酸ガス施用が68万円、地中加温が88万円であるが、導入による増収及び収益増の効果は高い(表2、表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 電照は、普通夜冷で12月上旬から、早期夜冷で11月下旬から開始するのが望ましい。
- 炭酸ガス施用をLPガス燃焼方式で行う場合、省力化及び安全性の面から自動着火装置の着いた専用の炭酸ガス発生装置を使用し、過剰施用とならないようタイマーや濃度コントローラーを用いて1000~1500ppm 程度に調節する。
- 地中加温は、遅くとも12月上旬から開始するのが望ましい。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
いちご
経営管理
栽培技術
省力化
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