小輪系アスターの電照による9〜12月出荷技術

タイトル 小輪系アスターの電照による9〜12月出荷技術
担当機関 長野県野菜花き試験場
研究期間 2000~2001
研究担当者
発行年度 2000
要約 小輪系アスターの「ステラシリーズ」と「ネネローズ」を6~8月に播種し、無摘心栽培で、定植時から電照を行うと、9月中旬~12月中旬に出荷でき、切り花品質も向上する。
背景・ねらい 小輪系アスターは、従来のアスターに比べ小輪多花性で、洋花とのアレンジにも適するため年間を通して需要があり、近年栽培が増加している。当初、小輪系アスターの主要品種は、苗で販売されていたため、コスト面から、摘心して数本の側枝を立てていたが、2年程前から種子で流通する品種がでてきたことから、これを利用した無摘心栽培が可能と考えられる。また、秋から年内の出荷では、早期開花しやすく、品質も劣る点が問題である。そこで、種子で販売されている品種を利用し、9~12月に高品質な切り花生産を可能にする電照栽培技術を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 切り花時期は、電照による長日処理(16時間)により、6月1日播種では9月中旬~10月上旬、6月29日播種では10月上旬~中旬、8月8日播種では12月上旬~中旬となり、自然日長より11日~22日遅れる(表1、表2、表3)。
  2. 長日処理により、いずれの播種期においても切り花長、切り花重は、自然日長より2割~2倍以上増加し、ボリュームのある草姿となり、品質が向上する。
  3. 長日処理により分枝数は減少し、最下位の分枝発生位置が高くなることから、切り花調整時に除去する小枝が減少し、調整労力が軽減できる。
  4. 長日処理の効果は、「ステラシリーズ」の全品種と、「ネネローズ」に対して有効である。
  5. 以上から、種子で販売されている「ステラシリーズ」と「ネネローズ」については無摘心栽培し、定植直後から電照を行うと、9月中旬から12月中旬にかけて切り花長、切り花重の優れた品質の高い切り花が連続生産できる(図1)。
成果の活用面・留意点
  1. 育苗は200穴セル成型トレイで約30日間行い、本葉6、7枚程度で定植する。
  2. 電照は、定植時から開始し、75w白熱灯を2.5m間隔で設置し、16時間日長で行う。
  3. 開花まで電照を行うと、開花期の抑制や草丈、切り花重を増加させるのに効果的であるが、出らい期以降の電照は、花径を過大にさせるので、目標出荷時期や草丈等の切り花品質が確保された時点で電照を打ち切るのが良い。
図表1 216360-1.gif
図表2 216360-2.gif
図表3 216360-3.gif
図表4 216360-4.gif
カテゴリ アスター 育苗 コスト 栽培技術 出荷調整 播種 品種

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