冷凍カイコ幼虫によるハリクチブトカメムシの飼育

タイトル 冷凍カイコ幼虫によるハリクチブトカメムシの飼育
担当機関 茨城県農業総合センター園芸研究所
研究期間 2000~2002
研究担当者
発行年度 2000
背景・ねらい 土壌や環境への負荷低減のため化学農薬の使用をできる限り抑えた、天敵昆虫などを利用した生物的防除が注目されている。鱗翅目害虫の防除素材としての利用が期待できるハリクチブトカメムシは冷凍ハスモンヨトウを使って飼育できるが、ハスモンヨトウの飼育に多くの労力を必要とする。そこで、飼育が簡便なカイコを利用した飼育法を開発する。
成果の内容・特徴
  1. ハリクチブトカメムシに、餌として冷凍カイコ幼虫(4齢3日目)を凍結したままろ紙上に置いて給餌すると、冷凍ハスモンヨトウ幼虫(6齢)を用いた場合と比較して、ふ化から羽化までの日数は25℃飼育で4.6日早い(表1)。
  2. ハリクチブトカメムシの羽化直後の体重は、雌雄いずれも冷凍ハスモンヨトウに比べ冷凍カイコ飼育の方が重く、1卵塊あたりの産卵数が多い(表1)。
  3. 冷凍カイコ幼虫を餌としたハリクチブトカメムシのふ化から羽化までの所要日数は、飼育温度の上昇に伴い早まり、羽化直後の体重は28℃が最も重い(表2)ことから、飼育温度は25~28℃が適当である。
成果の活用面・留意点
  1. 餌とするカイコ幼虫は4齢3日目以降から5齢初期のものが扱いやすい。
  2. 飼育容器内にひだ状に折った厚紙等を入れておくと、飼育面積を増やすことができ、雌ハリクチブトカメムシはこれに産卵するので採卵しやすい。
図表1 216379-1.gif
図表2 216379-2.gif
カテゴリ 病害虫 カイコ 害虫 カメムシ 生物的防除 農薬 防除

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