果実品温の異なる温室メロン糖度の非破壊測定法

タイトル 果実品温の異なる温室メロン糖度の非破壊測定法
担当機関 静岡県農業試験場
研究期間 2000~2001
研究担当者
発行年度 2000
要約 近赤外分光法を用いた温室メロン果実糖度の非破壊測定において、検量線作成時と果実品温が著しく異なる果実を測定する場合、測定誤差が拡大する。検量線作成時に異なる果実品温の果実を用い、果実品温と相関の高い波長を検量線に採用することにより、果実品温に起因する測定誤差を解消した果実品温補正型検量線を作成できる。
背景・ねらい 近赤外分光法を用いて温室メロン果実の糖度を非破壊測定する場合に問題となる、果実品温による測定誤差を解消した実用的・汎用的な検量線を作成する。
成果の内容・特徴
  1. 果実品温が常温に近い20℃域(18~23℃)の温室メロンを用いて糖度測定用検量線を作成し、30℃域(26~32℃)および10℃域(8~14℃)の温室メロンを測定すると、バイアス(誤差の平均)の発生により、測定誤差(RMSD)が生じる(図1)。
  2. 温室メロンの2次微分スペクトルは、果実品温により840nm付近と960nm付近が大きく変動することから、測定誤差の原因は水分子の状態変化に由来すると考えられる(図2)。
  3. 果実品温と相関の高い波長域は、828nm付近(r=-0.93)および1016nm付近(r=0.94)であるが、実際に検量線を作成した場合に測定精度が最も高いのは、839nm(r=-0.77)を採用した検量線である。この検量線は、広範な果実品温の温室メロンを精度良く測定できる(図3、表1)。
  4. 以上より、検量線作成時に異なる果実品温の温室メロンを用い、果実品温と相関の高い波長を検量線に採用することにより、果実品温補正型検量線が作成できる。
成果の活用面・留意点
  1. 解析ソフトを用いて検量線を作成するにあたっては、温室メロンの可溶性糖類の大部分を占めるショ糖の帰属波長域である900nm付近と、果実品温と相関の高い840nm付近の波長域を考慮し、マニュアルにより波長を選択する。
図表1 216448-1.gif
図表2 216448-2.gif
図表3 216448-3.gif
図表4 216448-4.gif
カテゴリ メロン

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