代かき・施肥・播種作業を同時工程で行える水稲の空気噴射式湛水直播機

タイトル 代かき・施肥・播種作業を同時工程で行える水稲の空気噴射式湛水直播機
担当機関 愛知農総試
研究期間 1999~2002
研究担当者 城田雅毅
池田彰弘
武井真理
林 元樹
吉田朋史
内田利治
発行年度 2001
要約 代かき直後に空気圧によって肥料と種子を同条に施肥播種することができるトラクタ装着型空気噴射式湛水直播機を開発した。播種までの作業時間は田植機搭載型機の約80%に短縮できる。
キーワード 水稲、空気噴射式、湛水直播、同条施肥播種
背景・ねらい 水稲生産の低コスト化や規模拡大には省力栽培技術の確立が必要である。これらを実現する技術として直播が検討されている。一方、肥料の利用効率向上も環境面への配慮から必要となっている。そこで、本県で開発された田植機搭載型の空気噴射式湛水直播機(平成元年度成果情報)を改良し、代かき直後に空気圧によって種子と肥料を打ち込み、コシヒカリなどの倒伏しやすい品種においても安定的な栽培が可能なトラクタ装着型の空気噴射式湛水直播機を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 代かきハローの上に種子と肥料のホッパと繰り出し装置(横溝ロ-ル式)を設置し、その後ろにアキュ-ムレ-タと播種パイプを配置して、代かき直後に種子と肥料を同時に打ち込む。繰り出される種子と肥料は同条に打ち込むため播種パイプに送り込む前に合流させる(図1)。オペレータがトラクタの操縦席から種子と肥料の繰り出し装置や送風機の操作ができる。
  2. 種子はカルパーコーティング種子を用い、打ち出されるカルパーコーティング種子の完全粒の割合(粒数)は85.0%で破損は少ない。また、肥料は被覆尿素配合肥料を用い、被覆膜の破損は認められない(表1)。
  3. 種子と肥料の打ち込み量の条別変動は、変動係数でみると播種量が5.18、施肥量が2.30と小さい。打ち込み風速は平均30.9m/sで変動係数が4.79と小さい(表1)。
  4. 播種までの作業時間は、田植機搭載型機の81.0%に短縮できる(表2)。
  5. 種子の平均出芽深は9.8±8.2mmで、肥料の平均打ち込み深は8.1±3.0mmである。また、出芽率は平均75.0±22.1%である。
  6. コシヒカリの精玄米重は2000年度が55.6kg/a、2001年度が62.8kg/aであり、県下平均移植栽培を上回る収量が得られる(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 播種条間20cm以外も含めてメーカーと市販機開発について検討中である。
図表1 216590-1.jpg
図表2 216590-2.gif
図表3 216590-3.gif
図表4 216590-4.gif
カテゴリ 肥料 規模拡大 栽培技術 水稲 施肥 低コスト 播種 品種

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