遺伝子導入率の高いキク系統の選抜

タイトル 遺伝子導入率の高いキク系統の選抜
担当機関 愛知農総試
研究期間 1997~2001
研究担当者 長谷川徹
真子伸生
大石一史
発行年度 2001
要約 不定芽形成能の高いスプレーギク系統を用いることで、遺伝子導入率は15.0%に向上する。
キーワード スプレーギク、遺伝子導入、導入効率
背景・ねらい キクでは遺伝子導入効率があまり高くなく、実用品種を育成するための障害となっている。導入効率の向上には、不定芽形成能の高い系統の選抜、導入ベクターの改良、導入条件の改良などが考えられる。そこで、導入効率に最も大きく影響すると考えられる不定芽形成能について比較検討し、導入効率の向上を図る。
成果の内容・特徴
  1. 当場で育成したスプレーギク20系統の花梗切片を培養し、不定芽形成率の高い5系統を選抜する。
  2. 5系統の茎切片を培養すると、これらの系統は‘秀芳の力’よりも不定芽形成が早く、形成率も高い(図1)。また、茎切片当たりの不定芽数も多い(図2)。
  3. No.15は不定芽形成が最も早く、不定芽形成率と茎切片当たりの不定芽数も優れる。
  4. アグロバクテリウム法によってGUS遺伝子の導入を行うと、No.15は‘秀芳の力’よりも不定芽形成が1週早く、不定芽形成率も‘秀芳の力’を大きく上回る(図3)。
  5. 培養11週後における遺伝子導入率は、No.15が15.0%、‘秀芳の力’が葉切片で1.7%と明らかにNo.15が優れる(表)。
  6. 全ての遺伝子導入個体でGUS遺伝子の発現がみられる。
成果の活用面・留意点
  1. No.15は短期間に多数の遺伝子導入個体を作出できるので、遺伝子導入系の実験材料として利用できる。
  2. No.15は観賞性も優れているので、遺伝子導入個体を育種母本として利用できる。
図表1 216604-1.gif
図表2 216604-2.gif
図表3 216604-3.gif
図表4 216604-4.gif
カテゴリ 育種 きく 品種

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる