イチゴ新品種「群馬2号」および「群馬3号」

タイトル イチゴ新品種「群馬2号」および「群馬3号」
担当機関 群馬園試
研究期間 1995~2000
研究担当者 高橋邦芳
小林修武
清水正興
多々木英男
湯谷譲
武井幸雄
発行年度 2001
要約 イチゴ「群馬2号」は高温期でも果実が硬く、5℃以下低温遭遇量450時間で保温を開始する半促成栽培に適する。「群馬3号」は大果で食味が良く、休眠が浅いため促成栽培に適する。
キーワード イチゴ、群馬2号、群馬3号、大果、促成栽培、半促成栽培
背景・ねらい 群馬県育成品種「とねほっぺ」は、大果で揃いがよく、収量性は高いが、果実の硬さ、日持ち性および食味等が劣る。そこで、これらの欠点を改善して普及性の高い促成用あるいは半促成用品種を育成する。
成果の内容・特徴
  1. 育成経過
    「群馬2号」は、平成7年「とねほっぺ」に「北の輝」を交雑した実生の中から選抜・育成した。「群馬3号」は、平成9年選抜系統(「とねほっぺ」×「とちおとめ」)に「とねほっぺ」を交雑した実生から選抜・育成した。
  2. 特性
    「群馬2号」
    1. 草丈は「とちおとめ」より低く、草姿は比較的コンパクトである(表1)。
    2. 休眠は「とちおとめ」より深く、5℃以下の低温に450時間程度遭遇した頃に保温開始する半促成栽培に適し、600時間以上では徒長する(表3)。
    3. 果実は硬く、業務用に適する(表2)。
    4. 果色は橙赤で高温期でも黒ずみ果とならず、中山間地域では7月中旬まで出荷可能である(表2,表3)。
    「群馬3号」
    1. 草丈は高く、草勢が強い(表1)。
    2. 花芽分化期は「とちおとめ」より1週間程度遅い(表1)。このため促成栽培における年内収量は少ないが、腋花房以降の果実肥大が良好で、4月までの総収量は多い(表4)。
    3. 果実は大果で硬く、糖度は「とちおとめ」と同程度で食味がよい(表4)。
    4. 果色は橙赤で、高温期でも黒ずみ果とならない(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. 両品種とも低温期に着色不良果が発生しやすいので保温および採光に努める。また、施肥は多窒素にならないよう留意し、潅水は少量ずつ行う。
  2. 両品種とも耐病害虫性は特に付与してないので通常の防除を行う。なお、「群馬3号」は育苗後期にじゃのめ病が発生しやすいので防除を徹底する。
  3. ランナーの発生は「女峰」並に多い。
図表1 216610-1.gif
図表2 216610-2.gif
図表3 216610-3.gif
図表4 216610-4.gif
カテゴリ 病害虫 育苗 いちご 害虫 出荷調整 新品種 施肥 中山間地域 品種 防除 良食味

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