夏秋トマト雨よけ栽培の摘花房処理による後期草勢維持

タイトル 夏秋トマト雨よけ栽培の摘花房処理による後期草勢維持
担当機関 岐阜中山間農技研
研究期間 1999~2001
研究担当者 鈴木隆志
成田久夫
藤本豊秋
発行年度 2001
要約 夏秋トマト雨よけ栽培において、4段花房あるいは5段花房を摘除することによって、中段以降の草勢が維持され、着果率が向上して、無摘除と同等以上の収量が確保できる。また、8月に集中していた収穫時期が9月以降に分散されることによって、労力分散や販売額が向上する。
キーワード [部署]
背景・ねらい 飛騨地域における夏秋トマトの出荷量は8月に多く、9月以降は減少する傾向が見られる。これに対して、価格は7月下旬から8月中旬までは安値で推移し、8月下旬から10月上旬までは高値となる傾向がある。そこで、中段以降の草勢を維持し、着果を安定させる手段としての摘花房処理の効果を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 摘花房処理は4段花房以降で行い、処理花房の第1花の開花が確認できた頃に一斉に花房ごと除去する。
  2. 摘花房処理により摘花房処理段の茎径はわずかに細くなるが、これより上段では太くなる。この傾向は3段花房の摘除処理で顕著である(表1、図1)。
  3. 摘花房処理によって処理段の上3段目から5段目の花房の着果率が向上する(データ略)。
  4. 3~5段のいずれか1花房を摘除しても、収量は無処理と同等か、それ以上である(表1)。
  5. 4段あるいは5段花房の摘除によって、8月に集中していた収穫時期が9月以降に分散される(図2)。
  6. 平成7年~12年の平均単価を基にシミュレ-ションしてみると、販売額は3~5段のいずれか1花房を摘除することで上昇し、とくに4段花房を摘除した場合10a当たり約40万円(約10%)増額する(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 8月期の出荷集中を避けるには、7月15日前後に開花する花房を除去する。
図表1 216619-1.gif
図表2 216619-2.gif
図表3 216619-3.gif
図表4 216619-4.gif
カテゴリ 出荷調整 トマト

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