モロヘイヤのβ-カロテンを高める栽培方法

タイトル モロヘイヤのβ-カロテンを高める栽培方法
担当機関 三重科技農研
研究期間 1998~2000
研究担当者 小西信幸
田中一久
礒崎真英
発行年度 2001
要約 モロヘイヤは、β-カロテンを多く含み、栽培時期によりβ-カロテン含量が変動する。β-カロテンはマルチフィルムの色を黒色からシルバーに換えることにより最大11%、また基肥にCDU化成を施すと増加する。
背景・ねらい エジプト原産のモロヘイヤ(Corchorus olitorius L.)はβ-カロテンやカルシウム等の含量が高く、夏期の葉物野菜として消費拡大が進んできた。しかし可食部には全く含まれないにも係わらず、種子に含まれる強心作用成分について消費者に誤ったイメージを与えたことから消費が停滞することとなった。そこで健康野菜として消費拡大を図るために機能性成分の含量を増やす栽培方法を開発する。
成果の内容・特徴

  1. 草姿が立性という利点で三重県に導入、栽培されているエジプト産(A社)はβ-カロテン含量が比較的高いため、栽培系統としての実用性が高い系統である(表1)。
  2. モロヘイヤのβ-カロテン含量は同一作型でも採取時期によりハウス栽培では最高値22.4~最低値17.0mg/100g、露地栽培では21.8~15.8mg/100gの間で変動する。しかし、収穫期間中の平均含量はハウス栽培と露地栽培との間に差はない(図1)。
  3. 慣行栽培で利用されている黒色マルチフィルムをシルバーマルチフィルムに換えることでβ-カロテン含量が11%余り高くなる(図2)。マルチフィルムの反射散乱光の近紫外線部分の反射量とβ-カロテンの増加量との間には相関がある(図2)。収量への影響は見られない(データ略)。
  4. β-カロテン含量は硝酸態Nとアンモニア態Nの比率が50:50でより高く、またIB化成よりもCDU化成が優れる(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. モロヘイヤ栽培におけるβ-カロテン含量を強化する栽培方法として活用できる。
  2. モロヘイヤのβ-カロテン含量はハウス栽培と露地栽培の間で差異はないことを消費宣伝に活用できる。
  3. ハウス栽培では被覆資材の光透過特性や汚れなどによる紫外線量の低下が原因して葉ぶくれ病が発生しやすくなる。
図表1 216625-1.gif
図表2 216625-2.gif
図表3 216625-3.gif
図表4 216625-4.gif
カテゴリ 機能性成分 消費拡大 モロヘイヤ

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる