アースカラーのスプレーカーネーション新品種「カーネ愛知1号」

タイトル アースカラーのスプレーカーネーション新品種「カーネ愛知1号」
担当機関 愛知農総試
研究期間 1994~2001
研究担当者 二村幹雄
酒井広蔵
森岡公一
発行年度 2001
要約 スプレーカーネーション「カーネ愛知1号」は、開花の早晩が中晩生、多収性で、花色は黄ピンクの地色に鮮橙赤色の斑点が入る中輪八重花である。開花後、徐々に緑味を増すため、花色変化を楽しめる。茎はしなやかな強さがあり、比較的強健で栽培しやすい。
キーワード スプレーカーネーション、中輪八重花、中晩生、多収性、花色変化
背景・ねらい カーネーションの需要拡大のために、切り花として優れた特徴を持つ新品種の育成が望まれている。さらに、オリジナル品種による産地強化も課題となっている。そこで、花色、花形などに新規性を有し、栽培が容易で、切り花収量の多い品種を育成する。
成果の内容・特徴
  1. 育成経過
    当場と愛知県花き温室園芸組合連合会カーネーション部会との共同研究としてスプレーカーネーションの品種改良に取り組んだ。平成8年までに育成した系統「97sp150」(淡黄緑色花)を子房親、「97sp191」(明紅色花)を花粉親として平成9年に交配し、以後選抜と特性の調査を継続して、平成13年にその特性が安定していることを確認して育成を完了した(図1)。
  2. 生態的特徴
    開花の早晩は、「バーバラ」よりも若干遅く中晩生である(表1)。生育は強健で、夏期の強光、高温にも耐える。
    側枝の発生は11月から盛んで、切り花本数が3月以降に増加する。切り花の年間収量は「パスカル」「カイン」と比較して多く、多収性である(表2)。
  3. 切り花としての特徴
    地色が黄ピンクに、鮮橙赤色の斑点が入るユニークな花色である。花全体では茶系色に見えるが、開花後徐々に緑味が増すため、花色変化を楽しむことができる。花形は「バーバラ」に似た中輪タイプで、スプレーフォーメーションは「バーバラ」よりも整っている。茎は若干細いがしなやかな強さがあり、強度は十分である(表1、図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 栽培方法は、一般の周年栽培用の品種に準ずる。
  2. 11、12月の切り花本数は、定植および摘心の時期を早めると増加が期待できる。
  3. 花色がユニークなので、花束やテーブル花、ブーケなど幅広い用途に利用可能と思われる。
  4. 品種登録の出願を準備中である。
図表1 216639-1.gif
図表2 216639-2.jpg
図表3 216639-3.gif
図表4 216639-4.gif
カテゴリ カーネーション カラー 栽培技術 需要拡大 新品種 多収性 ばら 品種 品種改良

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