刃に消毒液が自動噴霧されるハサミによるトマトかいよう病防除

タイトル 刃に消毒液が自動噴霧されるハサミによるトマトかいよう病防除
担当機関 群馬園試
研究期間 2001~2001
研究担当者 原昌生
漆原寿彦
酒井宏
発行年度 2001
要約 ハサミの切断動作と連動して消毒液(70%カルシウムハイポクロライドの500倍液)を刃両面に自動噴霧できるハサミを開発した。これをトマト下葉切除作業に使用すると、ハサミによるかいよう病の二次伝染を防止できる。
キーワード 消毒液、自動噴霧、ハサミ、トマトかいよう病、整枝、二次伝染、防除
背景・ねらい 群馬県北部の中山間地帯の夏秋トマトでは、かいよう病の多発による被害が問題となっている。現地では、病原菌の発病株から健全株への二次伝染防止のため、整枝作業に用いるハサミの刃をこまめに消毒するよう指導している。しかし、作業の繁雑さから刃の消毒は農家ではほとんど実施されておらず、そのことがかいよう病多発の一因と指摘されている。そこで、刃両面に自動的に消毒液が噴霧されるハサミを開発し、かいよう病の防除効果を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 芽切りハサミの刃に自動的に消毒液を噴霧できるハサミを開発した。
  2. ハサミの刃基部に2個のノズルを装着し、ハサミの柄には切断動作と連動するようにスイッチを取り付けた。薬液タンクの消毒液は、電磁弁・チューブを介してノズルから刃の両面に噴霧される(図1)。
  3. 消毒液の噴霧開始タイミングと噴霧時間は、切断連動スイッチの入力を基準として任意に調節できる。
  4. 70%カルシウムハイポクロライド500倍液の刃両面への噴霧処理は、トマトかいよう病のハサミによる伝染防止効果が高い(表1)。
  5. 70%カルシウムハイポクロライド500倍液を片面1mlずつ自動噴霧するように調整した本ハサミを、トマト下葉切除作業に使用すると、かいよう病の二次伝染が防止できる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 70%カルシウムハイポクロライドは、農業資材消毒剤であり、トマトに直接かからないよう注意が必要である。
  2. 開発したハサミは、製品化へ向けてノズルやチューブの取り付け方法、全体の軽量化等の改良が必要である。
図表1 216658-1.jpg
図表2 216658-2.gif
図表3 216658-3.gif
カテゴリ 病害虫 中山間地域 トマト 防除

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