タイトル |
石灰硫黄系脱窒材による養液栽培排液の浄化システムの開発 |
担当機関 |
埼玉農総研 |
研究期間 |
2000~2001 |
研究担当者 |
根岸勉 日高伸 久保田篤男
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発行年度 |
2001 |
要約 |
石灰硫黄系脱窒材を充填した浄化水路で養液栽培排液の浄化を行うと、無機態窒素の平均除去速度は、12.2g/m2/d、除去率は98.1%となり、これらのデータをもとに養液栽培排液浄化水路の設計指針を作成した。
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キーワード |
環境保全、養液栽培、水質浄化、脱窒
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背景・ねらい |
高濃度の硝酸態窒素を含む養液栽培排液の効率的な処理を図るため、石灰硫黄系脱窒材(以下脱窒材)を用いた浄化水路により、養液栽培排水の窒素浄化に有効な水質浄化技術を開発する。農家向けの簡易な水質浄化システムとして、脱窒材(H11.6より使用)とゼオライトを充填した浄化水路に、花き養液栽培の排水を供給して浄化試験を行った。平成12年度は脱窒材水路10m+ゼオライト水路2m(ゼオライト上にケナフ、ミズナを栽培)、平成13年は同一規模でゼオライト水路に何も栽培せずに実施した。
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成果の内容・特徴 |
- 本システムは、脱窒材を用いるため、外部から管理作業が簡便で、排液と脱窒材の接触効率を高めるため、対流板で区画された構造である(図1)。
- 平均176.1mg/Lの無機態窒素(Ni)を含む養液栽培排液が浄化水路を通過すると、流出水の平均Ni濃度は7.7mg/Lとなり、浄化水路の平均除去速度は11.0g/m2/d となった。
(平均流入量251.5L/d、H12.8~H13.3、図2) - 平均160.2mg/LのNiを含む養液栽培排液が浄化水路を通過すると、流出水の平均Ni濃度は0.6mg/Lとなり、浄化水路の平均除去速度は13.3g/m2/d1
となった。 (平均流入量323.9L/d、H13.8~H13.11、図2) - 低温期においてもビニール等で被覆するとNi除去速度が低下することなく、年間を通して養液栽培排液に対する実用的な水質浄化が可能である(図2)。
- 流出水のNi濃度を10mg/L以下とするには、排液の滞留時間を1.5日程度確保する(図3)。
- 上記データをもとに養液栽培施設(10a当たり平均排液量1400L/d)における浄化水路の必要面積を求めると54m2(幅0.3m、長さ18×3m、水深0.25m、脱窒材使用量3,800kg)となり、概ね養液栽培施設面積の5%となった(表1)。
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成果の活用面・留意点 |
- 低温期は浄化水路を被覆等により保温を図る。
- 脱窒材の耐用年数は6~7年程度と考えられる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
みずな
養液栽培
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