家畜ふん堆肥の安全施用基準設定のための発芽試験改良法

タイトル 家畜ふん堆肥の安全施用基準設定のための発芽試験改良法
担当機関 三重科技
研究期間 2000~2004
研究担当者 原 正之
藤原孝之
村上圭一
発行年度 2001
要約 堆肥施用基準と土壌水分量に基づく比で抽出した被検液についてpH・EC調整を行ったうえでコマツナ発芽試験を行うことにより、実際に堆肥を施用した場合とよく一致する結果が得られる。この改良法により、作物生育を阻害しない家畜ふん堆肥安全施用限界量を明確に判定することができる。
背景・ねらい 腐熟度は堆肥の安全性と腐朽程度を示す重要な品質評価基準の一つであるが、これまでの腐熟評価は堆肥自体の腐朽程度を評価する側面が強い手法も多い。安全性評価としての腐熟度を考える場合、実際の施用量や土壌の種類等を考慮した単位面積当たりの安全施用量を示し得る指標及びその簡易手法を開発する必要がある。そこで堆肥中に含まれる生育阻害要因の評価として用いられるコマツナ発芽試験法において、安全施用量を評価できる手法とするため、有機物施用基準に基づく抽出法を考案した。
成果の内容・特徴
  1. コマツナ発芽試験法における被検液の調整に際し、堆肥(凍結乾燥・微粉砕物)に対する抽出用水量を堆肥施用後の圃場で作物根が生育する土壌溶液濃度を反映するように改良した。すなわち、被検液の抽出は、10a当たりの土壌水分量を堆肥施用基準(湯村案)の多肥型作物の最大値の2倍量で除した値を抽出倍率とする。土壌水分は土壌群別に地力保全基本調査結果の容積重及び液相率の平均値から換算することとする。(図1)。
  2. 土壌に堆肥を施用し、翌日採取した土壌溶液を被検液としたコマツナの根伸長率は、1:10の抽出比率で行なう従来法の結果とは大きく異なるが、図1の考え方で抽出し、pH・EC調整を行った改良法での結果とはほぼ一致する(図2)。
  3. 発芽試験改良法は、図3に示す操作手順の通りであり、本法は堆肥中に含まれる生育阻害物質を要因とする障害に対する限界施用量を明確にする手法として有効である。
成果の活用面・留意点
  1. 実際の評価に当たっては、本抽出比率を上限とし、2倍、4倍希釈液を用いて同時に評価することで、単位面積当たりの安全施用限界量が明確にできる。
  2. 極めて未熟な堆肥を施用する場合、本手法で評価できる堆肥中の阻害成分によって発生する生育障害だけでなく、易分解性有機物の急激な分解に伴う還元障害の発生も考慮する必要がある。この場合、施用する土壌の水分が両要因による障害発生の危険性に対して相反的に影響するため、堆肥の施用を想定する圃場の土壌水分を考慮する必要がある。
  3. 家畜ふん堆肥の安全性評価に適応が可能である。
図表1 216692-1.gif
図表2 216692-2.gif
図表3 216692-3.gif
カテゴリ 乾燥 こまつな 評価基準

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