球根腐敗病、微斑モザイク病に強い赤紫色のチューリップ新品種「砺波育成107号」

タイトル 球根腐敗病、微斑モザイク病に強い赤紫色のチューリップ新品種「砺波育成107号」
担当機関 富山県農業技術センター
研究期間 1979~2001
研究担当者 根津光也
天野正之
浦島 修
今井富士夫
平田良樹
馬田雄史
川田穣一
國重正昭
岡崎桂一
村上欣治
辻 俊明
木津美作絵
飯村成美
今井 徹
発行年度 2001
要約 花色が赤紫色のチューリップ「砺波育成107号」を育成した。球根腐敗病、微斑モザイク病に強く、茎葉が強健で草姿はボリューム感があり、12月出し促成栽培でも全株開花することから、花壇植え、切り花生産に適する。
キーワード チューリップ、赤紫色、砺波育成107号、球根腐敗病、微斑モザイク病
背景・ねらい 花色が赤紫色で、茎葉が強健な花壇・切り花栽培向け品種の育成を目標とした。
成果の内容・特徴
1.育成経過
1979年、花色が藤桃色で茎葉強健な「ドンキホーテ」を種子親、促成適応性のある「ベンバンザンテン」を花粉親とした交配によって得られた実生栄養系の中から選抜した。1999年から2001年までの3年間、系統適応性検定試験に供した結果、優良と判定された。
2.特性の概要
  1. 露地での開花期は4月下旬。花色は赤紫色で周縁は明赤紫色。咲き進んでも円筒型の花型が乱れず、長さが40cmの花茎や約20cmの第一葉はともに強健で、草姿はボリューム感があることから、花壇植えに適する(図1)。
  2. 球根収穫期は6月中旬。主球の肥大性、分球性ともによく、安定した球根生産ができる(表1)。
  3. 12月出し促成栽培では、12月中旬に全株開花し、ボリューム感のある切り花が生産できる(表3)。
  4. 病害抵抗性検定の結果、球根腐敗病については極強品種である「ハルクロ」より腐敗球率が低く、微斑モザイク病については感染が見られない「バルセロナ」と同程度に感染株率が低いことから、両病害に対してはともに強いと判定される(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. 球根生産では日本海側一帯のチューリップ球根生産地全域、促成栽培ではチュ-リップ切り花生産地全域にそれぞれ適する。
  2. モザイク病(TBV)罹病株は健全株の赤紫色の花色がわずかに色濃くなる程度であり、見分けにくいので抜き取り作業は厳重に行う。
図表1 216715-1.jpg
図表2 216715-2.gif
図表3 216715-3.gif
図表4 216715-4.gif
図表5 216715-5.gif
カテゴリ 新品種 チューリップ 病害抵抗性 品種

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