| タイトル | 酸素補給剤無粉衣催芽籾を用いた飼料イネ湛水直播省力散播栽培法 |
|---|---|
| 担当機関 | 作物部 |
| 研究期間 | 1999~2003 |
| 研究担当者 |
中澤伸夫 酒井長雄 斎藤稔 土屋学 谷口岳志 手塚光明 |
| 発行年度 | 2002 |
| 要約 | 水稲湛水直播の酸素補給剤無粉衣催芽籾を用いた代かき同時播種または直後播種は、酸素補給剤粉衣籾より出芽は約20%劣るが、播種量を増量し落水出芽することで酸素補給剤粉衣籾と同等の生育収量が得られ、飼料イネ栽培の省力・低コスト化が図れる。 |
| キーワード | 飼料イネ、湛水直播、酸素補給剤無粉衣籾、代かき同時播種、代かき直後播種、省力・低コスト |
| 背景・ねらい | 飼料イネの生産では省力・低コスト化が求められているが、湛水直播栽培においては、酸素補給による出芽苗立ち向上剤(商品名:カルパー)の種子粉衣作業がコスト・労働上のネックになり普及の障害となっている。そこで飼料イネ品種として適する「ほそおもて」、「クサホナミ」を用い、カルパー粉衣を省略可能な省力・低コスト播種法を検討する。カルパーを粉衣した慣行播種法と同等の生育・収量を確保するため、出芽数低下を補う播種増量効果、浸種籾の代かき同時または直後の機械散播法の確立を中心に検討する。 |
| 成果の内容・特徴 | 1. 酸素補給剤カルパー無粉衣催芽籾(鳩胸)の代かき同時または直後播種は、出芽まで落水管理することにより、カルパー粉衣籾に対し80%程度の出芽率が得られる(図1)。 2. 10アール当り播種量(乾籾)は種籾千粒重を26g、目標出芽数を80本/m2とした場合、カルパー粉衣籾が出芽率で80%得られる地帯では3.3kg、70%得られる地帯では3.6kg、60%得られる地帯では4.3kgでよい。また、目標出芽数が100本/m2の場合は、それぞれ4.1kg、4.6kg、5.4kgでよい。 3. 播種深度は代かき同時播種で3~4mm、代かき15分後播種で2mmと、代かき終了から播種までの時間が長いほど浅くなる。代かき30分後の播種では種子が地表面半露出状態の1mm程度となる(図2)。 4. 播種深度1~4mm程度の範囲では出芽率に差はないが、播種深度が浅いと倒伏が増加する。 5. 代かき時の水深4cmで同時または直後播では播種深度3~4mmが得られるが、代かき時の水深が浅いと播種深度が浅くなるため、適正な水深は4cm程度がよい(図3)。 6. 苗立数50本/m2以上では、カルパー粉衣籾と同等の黄熟期乾物収量が得られる(表1・2)。 7. 苗立密度が高いと倒伏しやすくなるが、飼料イネの標準収穫期である黄熟期収穫ではサイレージ品質を損なう程ではない。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1. 播種は背負い式動力散布機を用いると効率的に行える。 2. 播種深度が浅いため、弱稈品種では倒伏の危険があるので、「ほそおもて」等の強稈品種を用いる。 3. 大区画水田等、代かき~播種まで30分以上かかる場合、代かき同時直播が省力化に有効である。この場合、市販電動散粒機を播種適範囲となるハロー後方0~50cm、高さ(水面上)50~100cmの位置に支持固定して使用する。またハロー尾部に泥流の横拡散を抑える側板を取り付ける。 4. 適用土壌の範囲は広い(図4)が、中粗粒灰色低地土(壌土)の例では代かき終了後15分程度で沈澱盛期、30分後ほぼ終期となり透明となる。このため本播種法では代かき同時または代かき直後播種でないと必要な播種深度(埋没深)が得られない。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| 図表5 | ![]() |
| 図表6 | ![]() |
| カテゴリ | コスト 直播栽培 省力化 水田 水稲 低コスト 播種 品種 水管理 |
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