タイトル | 大麦新奨励品種「ファイバ−スノウ」の高品質・安定生産のめやす |
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担当機関 | 新潟農総研 |
研究期間 | 1999~2000 |
研究担当者 |
田村良浩 服部 誠 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 大麦品種「ファイバースノウ」において、精麦品質を維持し、安定した収量を得るためには、m2当たり苗立ち数を200本、越冬後の追肥量を窒素成分で10a当たり7kg程度とし、過度の追肥を避ける。 |
キーワード | 大麦、ファイバースノウ、品質、苗立ち数、追肥 |
背景・ねらい | 新潟県では、平成13年に大麦「ファイバースノウ」を奨励品種に採用し、平成14年播種から一般作付けを開始した。そこで、収量、品質から越冬後窒素追肥量および収量構成のめやすを策定し、高品質・安定生産に役立てる。 |
成果の内容・特徴 | 1. 10a当たり収量400kgを確保するためには、穂数がドリル播で350本/m2、表面散播では400本/m2程度必要である。そのためには、ドリル播、表面散播共に苗立ち数を200本/m2確保する(図1,2)。 2. 越冬後の総窒素追肥量はドリル播、表面散播共に、7kg/10a程度で収量400kg/10aが確保できる(図3,4)。表面散播の過度の追肥は、苗立数が少ない場合は増収効果が少なく、多い場合は倒伏を助長する(図3)。 3. 越冬後の総窒素追肥量が多くなると硝子率が上昇し、白度が低下する(図5,6)。 4. 高品質・安定生産のための越冬後追肥量及び収量構成のめやすは次のとおりである。 越冬後追肥は、窒素成分で10a当たり、越冬直後が3kg、茎立期および止葉抽出期 が各2kg、合計7kg程度とする。 目標収量を400kgとした場合、ドリル播の収量構成は穂数350本/m2、一穂粒重1.15g、一穂着粒数32粒、千粒重36gである。また、表面散播の収量構成は、穂数400本/m2、一穂粒重1.00g、一穂着粒数29粒、千粒重35gである。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 目標穂数を確保するには、排水を良好にし適期播種を行い、越冬前生育量を確保する。 2. 分げつが旺盛なため茎数が多くなり、黄化が発生する場合がある。黄化症状がみられたら11月中旬までに窒素成分で1~2kg/10aの追肥を行う。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
図表4 | |
図表5 | |
図表6 | |
カテゴリ | 黄化症状 大麦 播種 品種 |