タイトル | 柿渋を利用した煮溶け耐性餅の製造法 |
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担当機関 | 新潟農総研 |
研究期間 | 2001~2001 |
研究担当者 |
吉井洋一 江川和徳 諸橋敬子 鍋谷隆史 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 渋濃度0.3%に調製した柿渋液に糯米を浸漬した後、常法によって餅を製造することにより、煮溶け耐性のある餅ができる。 |
キーワード | 柿渋液、餅、煮溶け |
背景・ねらい | 新潟県の餅生産量は全国1位であるが、全国1世帯当たりの餅購入量は10年前の1/2近くに減少しており、新たな消費拡大策が急務となっている。 その一方、近年、コンビニ等における業務用のおでん種の巾着餅の需要が高まっている。こうした業務用の餅は店頭で長時間加熱されるので、調理時の煮崩れ防止が課題となっている。そこで、柿渋を利用し煮溶け耐性を有する餅を開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 渋濃度0.3%に調製した浸漬水(糯米の1.5倍量)に糯米を1晩浸漬した後、通常の餅製造法に従い餅を製造することにより、煮溶け耐性のある餅を製造することができる(図1、図2)。 2. 本餅は、80℃で6時間加熱調理しても餅の表面や角の煮崩れが少なく、おでん用の巾着用餅として適したものとなる(図2)。 3. 本餅は、柿のポリフェノ-ル成分を含むため、煮ると僅かに褐変するが、その色がおでん汁とほぼおなじため、品質的に問題とならない(表1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 80℃6時間の条件を維持するためには、糯米の水浸漬後、水が滴らない程度に水切りすると共に、蒸米も放冷息抜きにより水分を散逸させ、餅水分を41%以下にする。 2. 柿渋液は、渋含量が概ね3%に調製されている。 3. 柿渋液は平成13年度から市販されている。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 消費拡大 |