タイトル | 高精度水田用除草機による雑草防除法 |
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担当機関 | 新潟農総研 |
研究期間 | 1998~2001 |
研究担当者 |
東聡志 石井勝博 市川岳史 樋口泰浩 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 高精度水田用除草機の利用にあたっては、雑草の発生をみながら、移植から10日間隔をめやすに3回の除草作業を行う。軟弱な耕盤のほ場においても補助車輪を装着することで、移植機作業と同程度の高能率で除草作業が可能である。 |
キーワード | 高精度水田用除草機、高能率、除草、移植 |
背景・ねらい | 条間と株間を同時に除草できる高精度水田用除草機が平成14年度に実用化され、有機栽培等で大きな問題となっている雑草対策に効率的な対応が可能になった。そこで、本県に広く分布する重粘土水田において、本除草機の除草効果を安定して発揮できる利用技術を明らかにして、有機栽培の省力・軽労化をはかる。 |
成果の内容・特徴 | 1. 現地の有機栽培ほ場において、移植から約10日おきに3回除草作業を行う体系を3年間実施したが、3年目も十分な抑草効果が得られている(図1)。 2. 株間の除草効果は条間に比べて劣る。特に、ノビエの葉令が2葉になると効果が著しく低下するので、それ以前に作業を行うことが必要である(図2) 3. ほ場内を安定して走行するには、貫入式土壌硬度計による貫入抵抗で0.6MPa程度の耕盤硬度が必要であるが、補助車輪を装着することにより、0.4MPaの耕盤でも安定した作業が可能となる(図3)。 4. 除草作業1回あたりの作業能率は移植機作業とほぼ同等である。30a区画(長辺約100m)のほ場で、作業幅2.4m(8条)で補助車輪を装着して作業を行った場合のほ場作業量は、およそ0.35ha/時間である(表1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 除草作業は、水深約3cmの浅水湛水で行う。 2. 作業速度が速すぎると、除草効果が低下する。また、除草機への負荷が大きくなり故障の原因となるので、0.5m/s(約1.8km/h)前後で作業を行う。 3. 初回の除草作業は代かきから2 週間以内、それ以降は10日おきに計3 回程度行う。ノビエの発生を予測し、除草時期が遅れないよう作業計画をたてる。 4. 枕地の旋回部や、連続して欠株となった部分は雑草が繁茂しやすいので、部分的な補植が必要である。 5. 株間の除草効果を高めるため、秋すき込み等の耕種的防除法を組み合わせる。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 有機栽培 病害虫 軽労化 雑草 除草 除草機 水田 防除 |