タイトル | 屋根掛け栽培した中晩生カンキツ「はるみ」の隔年交互結実栽培における適正着果量 |
---|---|
担当機関 | 愛知農総試 |
研究期間 | 2001~2004 |
研究担当者 |
坂野 満 本美善央 池野 護 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 屋根掛け栽培「はるみ」の隔年交互結実栽培における生産年の着果量は、7月下旬に葉果比を60程度にすることで、果実品質の良好な2L果を中心とする果実を収穫することができる。 |
キーワード | はるみ、屋根掛け栽培、隔年交互結実、葉果比、品質 |
背景・ねらい | 中晩生カンキツの有望新品種として期待されている「はるみ」は、外観のきれいな果実を生産するためには、屋根掛け栽培の導入が望ましい。その場合の隔年交互結実技術の確立のため、着果量の違いが果実階級比率や果実品質に及ぼす影響を調査し、生産年における適正着果量を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. 果実の肥大は着果量が少ないほど良好である(図1)。 2. 葉果比40ではL果中心、葉果比60ではL・2L果中心、葉果比80以上では2L・3L果中心となる(図2)。 3. 1樹当たり収量は着果量が多いほど増加するが、2L果(果実横径8.0~8.8cm)の収量は葉果比60で最も多い(表1)。 4. 果実品質は葉果比40ではクエン酸がやや高いが、葉果比80以上では糖度がやや低い。葉果比60の果実は糖度が高く、適度に減酸し、浮皮程度が小さく果実品質が良好である(表1)。 以上のことから屋根掛け栽培「はるみ」の隔年交互結実栽培における生産年の葉果比は、60程度にすることによって果実品質が良好な2L果中心の果実が収穫できる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 6月中~下旬に粗摘果で葉果比50程度にし、7月下旬に仕上げ摘果で葉果比60程度にする。 2. 8、9月には果実肥大および減酸促進のため、十分量をかん水する。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 新品種 その他のかんきつ |