水稲新品種「彩のかがやき」の栽培法

タイトル 水稲新品種「彩のかがやき」の栽培法
担当機関 埼玉農総研
研究期間 2000~2002
研究担当者 武井由美子
荒川誠
上野敏昭
小指美奈子
戸倉一泰
渡邉耕造
発行年度 2002
要約 「彩のかがやき」の栽培法は早植で基肥窒素5kg/10a、穂肥を3kg/10a、収穫適期は出穂後36~46日、日積算平均気温910~1110度、普通植は基肥5kg/10a、穂肥を出穂前25日頃に3kg/10a、収穫適期は出穂後44~58日、日積算平均気温1010~1250度である。
キーワード 水稲、栽培管理、作期、施肥法、収穫適期
背景・ねらい 生活および自然環境への社会的関心や、食に対する健康・安全志向が高まる中、環境にやさしい農業の推進と安全な農産物を供給することが消費者や実需者から求められている。また、本県産米の知名度および評価向上のため、品質・食味の向上および計画出荷米の確保とロットの拡大による販売力強化が必須となっている。
そこで、平成13年に育成され奨励品種に採用された複合抵抗性品種「彩のかがやき」について、高品質・安定生産のための栽培法を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
早植栽培では基肥窒素量5kg/10aとし、穂肥を3kg/10a施用する。基肥施用量の増加による増収効果はほとんど見込まれない。また、移植後40日追肥の実施により増収するものの、粗蛋白質含有量が上昇し食味の低下が懸念される(図1)。。
2.
普通植栽培では基肥窒素量5kg/10aとし、穂肥を出穂前25日頃に3kg/10a施用する。施肥量の増加による粗蛋白質含有量の変化および増収効果は認められない(図2)。
3.
早植栽培の収穫適期は概ね出穂後36日~46日の11日間で、日積算平均気温は910~1110度、帯緑色籾割合は90~45%程度である(図3)。
4.
普通植栽培の収穫適期は概ね出穂後44日~58日の15日間で、日積算平均気温は1010~1250度、帯緑色籾割合は55~25%程度である(図3)。
成果の活用面・留意点 1.
埼玉県熊谷市の細粒灰色低地土で実施した試験のため、当該栽培地域の気象・土壌条件を考慮する。特に早植栽培において、窒素等の保持力が低い圃場では極端な減収および品質の低下が懸念されるため、追肥の実施を検討する。
2.
早植の穂肥施用時期は慣行(出穂前20~23日)と同様とする。
3.
早植、普通植ともに帯緑色籾割合の低下が遅く更に緩慢なため、収穫適期の目安は出穂後日数および積算気温を含め総合的に判断する。
図表1 216955-1.gif
図表2 216955-2.gif
図表3 216955-3.gif
カテゴリ 栽培技術 出荷調整 新品種 水稲 施肥 抵抗性品種 品種 良食味

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