タイトル | ニホンナシ「幸水」の摘らい・堆肥局所施用等の組合せによる樹勢回復 |
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担当機関 | 埼玉農総セ |
研究期間 | 1998~2002 |
研究担当者 |
浅野聖子 島田智人 六本木和夫 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 「幸水」は、冬期に短果枝花芽数の約1/2の鱗片部分を摘除し、開花直前に長果枝の先端2芽と下芽を摘らいし、基部の太さ9mm以上の予備枝を元の長さの1/3残すように切り、先端の新梢だけを伸ばし、堆肥を局所施用すると、小玉果が減少し、収量が増加し、省力化も図れる。 |
キーワード | 幸水、高樹齢、摘らい、省力、収量、堆肥 |
背景・ねらい | ナシ「幸水」は導入されて30年以上が経過し、高樹齢化により収量が低下し始めている。樹勢を回復させ、側枝を更新して安定生産を図るための有効な対策を明らかにしようとした。 |
成果の内容・特徴 | 1. 冬期に短果枝花芽数の約1/2について、短い枝の部分を残して芽の部分だけをはさみ又は指で摘除し、さらに開花直前には長果枝の花芽を葉芽は残して花だけを摘らいすると短果枝部分の展葉数が増加し(表1)、主枝や亜主枝からの新梢の発生本数が増え、その新梢も太くなるなど(データ省略)、樹勢の回復が図れる。 2. 短果枝花芽の摘除と長果枝の摘らいを行うと10aあたり13.3時間要するが、花数が減ることによって受粉や摘果に要する時間が減少するため、総合すると8.3時間の省力になり、開花期以降の作業の平準化にも有効である(表2)。 3. 長果枝を育成するための予備枝は基部の太さ9mm以上の枝を使い、先端の新梢だけを伸ばすようにする。先端以外の新梢が伸長した場合には満開2週間後、6週間後にせん除すると良好な長果枝が得られる(表3)。 4. 堆肥を1樹について8ヵ所、1穴あたり20リットルを2年間たこつぼ状に局所施用し、3の方法で良好な長果枝を育成して側枝を更新するようなせん定を行い、1、2の技術を実施すると、総収量が対照区の20%増の4.3tになり、270g(旧規格L)以上の果実収量が対照区の54%増の10aあたり3.7tになる(図1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 樹勢が低下し新梢の発生が少ない園では、堆肥の局所施用、短果枝の花芽摘除、摘らいなどによって樹勢を回復させてから側枝更新を行う。樹勢回復前に古い側枝を切り落とすと樹が衰弱する場合がある。 2. 局所施用する堆肥は紋羽病の発生を助長しないよう、十分腐熟・分解したものを用いる。 3. 沖積土壌で利用する。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 樹勢回復 受粉 省力化 |