タイトル | 小麦品種「タマイズミ」の推奨品種採用 |
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担当機関 | 三重科技 |
研究期間 | 1999~2002 |
研究担当者 |
宮本啓一 村上高敏 神田幸英 山川智大 北野順一 中山幸則 児玉幸弘 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 高タンパク質で醤油用原料としての適性が高く、耐倒伏性に優れる小麦「タマイズミ」を推奨品種に採用する。 |
キーワード | タマイズミ、推奨品種、高タンパク質、醤油用、耐倒伏性 |
背景・ねらい | 主に水田輪換畑で栽培される当県の麦作は、春期の断続的な降雨や水稲の早期栽培に起因する地下水位の上昇により、品質が不安定となりやすく、またタンパク質含量が低い傾向にある。一方、県産麦は醤油用途として年間800t程度使用されているが、低タンパク質であるため実需者の評価が低い。そこで、主力品種である「農林61号」に比べタンパク質含量が高い、硬質系の小麦「タマイズミ」を導入することにより、醤油用原料としての需要に応えるとともに、県産麦の生産振興を図る。 |
成果の内容・特徴 | 「農林61号」と比較して、次の特徴がある。 1. 出穂期は1日程度、成熟期は2日程度早い(表1、2)。 2. 稈長は5cm程度短く、耐倒伏性は高い(表1、2)。 3. 穂長は長いが穂数はやや少なく、収量は同程度である(表1、2)。 4. 容積重はやや大きい(表1、2)。 5. タンパク質含量が1~1.5%高い(表1)。 6. 全窒素量(粗蛋白)と膨化度はともに高く、醤油用に適する(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 伊賀地域を中心に1000ha程度を目標に普及させるが、特殊用途であるため実需者と連携した計画的な作付けを行う。 2. 現地試験において、コムギ縞萎縮病の罹病例が確認されたため、常発地での栽培は避ける。 3. 奨励品種決定調査の施肥基準に基づく結果であり、栽培にあたってはタンパク質含量を高めるための窒素施肥方法を行う必要がある。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 萎縮病 小麦 水田 水稲 施肥 品種 |