タイトル | 高冷地域における花摘み取り園に適する切り花品目 |
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担当機関 | 山梨総農試 |
研究期間 | 1999~2001 |
研究担当者 |
小牧祐子 網蔵一明 長田勤 秋山康三 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 高冷地域における花摘み取り園に適する切り花品目として、採花期間・採花本数等から1年草ではセンニチコウ、ケイトウ、キセランセマム、クラスペディア、ヘリクリサムの5品目および宿根草ではアルメリア、宿根リナリア、スカビオサ、エリゲロン、アクイレギアの5品目が有望である。 |
キーワード | 高冷地、切り花、摘み取り |
背景・ねらい | 県内の北巨摩地域にはフラワーセンターなどの観光地があり、高冷地域であることから主に春から秋にかけて数多くの観光客が訪れる。現地ではさらなる集客を図るために、観光農業への取り組みのひとつとして「花摘み取り園」の開設が望まれている。そこで、高冷地域での摘み取りに適する切り花品目として、栽培が容易であり、採花本数が多く、採花期間も長く、かつ花持ちの良いことなどを基準とし、1年草15品目、宿根草10品目、球根類2品目(合計27品目)の中から選定を行った。 |
成果の内容・特徴 | 1. センニチコウとケイトウは1株当たりの採花本数が30~50本と多く、かつ採花期間も70日間程度と長い(表1)。 2. ヘリクリサムは採花期間が100日~130日間と特に長い(表1)。 3. キセランセマムとクラスペディア(4月は種)は1株当たり20本以上の採花が可能である(表1)。 4. アルメリアは1株当たりの採花本数が100本以上と多く、かつ採花期間も5月下旬から6月下旬の約1ヶ月間と長い(表2)。 5. 宿根リナリアは1株当たりの採花本数が40本と多く、また切り花長が70cmと長い(表2)。 6. スカビオサ、エリゲロン、アクイレギアは1株当たり10~30本の採花が可能である(表2)。 7. 高冷地において摘み取り園を設置する場合、春から初夏にかけてはアルメリアや宿根リナリアなどの宿根草、夏から秋にかけてはセンニチコウやケイトウ、ヘリクリサムなどの1年草を組み合わせることにより、5月下旬から11月までの採花が可能である。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 適応範囲は標高700m程度の高冷地域とする。 2. 1年草の多くの品目では早期は種により採花本数を確保できるので、降霜のおそれのなくなる時期に定植日を設定して早めには種を行う。 3. 特にクラスペディアでは、は種が遅くなると採花本数が大幅に減少するので注意する。 4. アルメリアは定植後2~3年経過すると株が弱くなるため、補植が必要である。 5. 摘み取り客は、特定の品目や長さよりも花色を重視する傾向がみられる。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
カテゴリ | 栽培技術 せんにちこう ヘリクリサム |