タイトル | エダマメの潅水同時施肥(養液土耕)栽培における適正施肥量 |
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担当機関 | 静岡農試 |
研究期間 | 2001~2003 |
研究担当者 |
山本光宣 松本昌直 若澤秀幸 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 砂丘未熟土におけるエダマメの養液土耕栽培では、播種後約20日目から開花時期までの約20日間窒素・リン酸・カリ濃度を90mg/lで点滴施肥し、その後収穫まで120mg/lの施肥を行うことにより、慣行栽培施肥量(N:P:K=20:30:25kg/10a)の半量以下で同等以上の収量を得ることができる。 |
キーワード | エダマメ、潅水同時施肥、養液土耕、砂丘未熟土、施肥削減 |
背景・ねらい | 静岡地区で栽培されるエダマメについて、現地において環境負荷軽減と施肥の省力化・コスト削減を目的に、養液土耕栽培の導入要望が強まっている。しかし、砂丘未熟土におけるエダマメ栽培での導入例はなく、栽培の可否や適正な養液濃度も不明である。本試験では慣行栽培と同等以上の収量を得るための効率的な養液施肥方法について検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 播種後約20日間は無施肥とし、十分な手潅水のみで栽培する。その後開花時期までの約20日間を前期、以降収穫時までを後期として、養液濃度を変更して栽培する。肥料は市販の養液土耕用複合肥料(15-15-15)を用い、これを希釈して施用する。 2. 点滴施肥は1日1回株当たり約0.1リットルとし、天候に応じて同量の点滴潅水を2~3回行う。潅水量が少なく土壌表面が乾燥するが、過潅水にならないように注意する。株元周辺だけが湿っていれば潅水は十分である。 3. 養液窒素・リン酸・カリ濃度を前半90mg/l、後半120mg/lで栽培すると最も多収であり、前半45mg/l、後半120mg/lでも慣行栽培と同等以上である(図1)。 4. 窒素吸収量は、茎葉部で前半の養液濃度差の影響が収穫時まで続くが、莢部分はその影響を受けず、ほぼ一定である(図2、3)。 5. 莢の主要ミネラル含量は慣行栽培とほぼ同じであり、品質においても問題ない(表1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 本試験は全農式ドレンベッド(1.35×0.85m)に現地の砂丘未熟土を充填して行い、播種は点滴チューブから10cm離れた20cm間隔の2粒播き(1株2本)である。 2. 堆肥・土壌改良資材等は施用していない。 3. 慣行栽培は基肥を施用せず、追肥として有機配合肥料(4-6-5)を播種後20日目と40日目にそれぞれ窒素量として10kg/10aずつ、合計20kg/10a施用している。 4. 本試験は4月播種、6月収穫の作期の例であり、時期によっては栽培日数の変化による窒素投入量の増減(養液濃度の調整)が必要である。 5. 養液土耕設備費として10a当たり約150万円の初期投資が必要である。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
図表4 | |
カテゴリ | 肥料 えだまめ 乾燥 コスト 省力化 施肥 土壌改良 播種 |