タイトル | 水路を利用したリンの直接浄化技術 |
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担当機関 | 石川農研 |
研究期間 | 1999~2001 |
研究担当者 |
宮川修 梅本英之 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 産業廃棄物である中和沈殿物はリン酸固定力が大きい。そこで、その特性を活かし、河川水中の低濃度のリンを効率的に吸着除去するため、資材を水路中に埋設した結果、40~46%の浄化率で浄化能が7か月間継続した。 |
キーワード | リン、中和沈殿物、水路、直接浄化 |
背景・ねらい | 近年、農業系からの排水等による河川の汚染が顕在化しつつある。河川水は農業用かんがい水として循環利用されるため、農業生産の見地からも水質の浄化対策が急がれている。そこで、河川における直接浄化手段として河川水中のリンの効率的な除去技術を開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 未利用資源や産業廃棄物の中では、中和沈殿物がリンの吸着率が2420と最も高かった(図1、表1)。 2. 浄化資材として用いた中和沈殿物は、水抽出による重金属濃度は低く、資材からの重金属等の流出による、2次汚染は発生しないと考えられる(表2)。 3. ベンチフリュームを利用した水路長33mの水質浄化プラントの末端部分(3m)に中和沈殿物を90kg充填し、流速3m/h(5.4m3/day)で浄化試験をおこなった(図2)。 4. 河北潟東部承水路より採取した水を浄化水路に導入し、浄化試験をおこなった結果、浄化率は、年平均でH12は46%、H13は40%であった。両年とも、浄化能が7か月程度継続した。(図3)。 5. 以上の結果、既存の用排水路に、中和沈殿物を充填することにより、簡易で低コストなリンの浄化ができる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 浄化効率を高めるための資材の充填法を検討する必要がある。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
図表5 | ![]() |
図表6 | ![]() |
カテゴリ | 低コスト 未利用資源 |