大豆栽培における播種同時薬剤(粒剤)条施用方法

タイトル 大豆栽培における播種同時薬剤(粒剤)条施用方法
担当機関 新潟農総研
研究期間 2000~2001
研究担当者 樋口泰浩
東聡志
発行年度 2002
要約 大豆栽培でアブラムシ用殺虫剤(粒剤)を条施用するには、播種機に取り付ける施肥装置を改良して薬剤施用装置とし、施肥装置と同様に播種機のツールバーに取り付ける。これにより薬剤施用装置を低コストで導入でき、作業速度が変化しても安定して散布できる。
キーワード アブラムシ用殺虫剤、条施用、薬剤施用装置
背景・ねらい アブラムシ用殺虫剤(粒剤)には条施用しなければならないものがあり、播種時に効率的に施用するために播種作業と同時に行うことのできる施用装置を開発して防除を容易にし、県産大豆の高品質化を図る。
従来の施用装置ではモーター駆動であり、速度に連動した繰出しにならない。そこで、転輪で駆動される施肥装置を改良して薬剤施用装置を開発する。
成果の内容・特徴 1.
市販の播種機用の施肥装置を用いて改良し、薬剤施用装置として既存の播種機に取り付ける。駆動軸は施肥装置と同じもの(転輪で駆動)を用いることで作業速度に連動した繰出しになる。施肥装置の繰出部を薬剤用に隙間埋めをして用いる (図1) 。
2.
播種機のみで使用している(基肥を播種時に施さない)場合は、転輪を含む施肥装置を導入し、薬剤施用装置として加工して播種機上に取り付け、播種溝脇に落下するアダプタを取り付ける。これにより薬剤は覆土混和される(図2)。
3.
施肥・播種機として使用している(基肥を播種時に施す)場合は、施肥装置の条追加部品を薬剤施用装置として加工してツールバーに取り付ける。繰出し口に誘導ホースを取り付ける。誘導ホースは市販のビニールホースでよい(図2)。
4.
播種機には播種条数分の薬剤施用装置が必要である。
5.
これにより散布作業は播種作業と同時に行うことができる。作業時間は薬剤の補給時間によって増えるが、全体の1割以下である(表1)。
6.
薬剤の施用によって播種から7月初めまでの間、アブラムシの密度を抑えることができる (図3) 。
成果の活用面・留意点 1.
試験結果はY社製乗用管理機(4条播種)、A社製播種機でジメトエート粒剤、エチルチオメトン粒剤を施用した結果である。同じ播種機を用いたロータリシーダーにも適応できる。施肥装置(転輪含む)2条は約8万円、同条追加部品1条は約2万円で電動の薬剤施用装置よりもコストを抑えられる。
2.
薬剤施用装置は播種機の覆土板側に取り付けて、薬剤を覆土混和する。播種機を取り付ける機体によっては覆土板側に取り付けられないものもあるので、この場合は誘導ホースの角度が緩やかになりすぎないよう注意しながら薬剤の落下位置を作溝ディスクの前方にする。
3.
供試装置の資材ホッパはアクリル製で、薬剤によっては長期間入れたままにするとアクリル樹脂を溶かす成分を含むものもあるので、作業後には資材ホッパを空にする。
図表1 217061-1.gif
図表2 217061-2.gif
図表3 217061-3.gif
図表4 217061-4.gif
カテゴリ 病害虫 加工 コスト 施肥 大豆 低コスト 播種 防除 薬剤

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