タイトル | 西三河沖積地帯におけるダイズ品種「フクユタカ」の低収要因 |
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担当機関 | 愛知農総試 |
研究期間 | 2001~2004 |
研究担当者 |
林元樹 中嶋泰則 籾井隆志 松家一夫 濱田千裕 池田彰弘 谷俊男 武井真理 落合幾美 釋一郎 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 西三河沖積地帯におけるダイズの10a当たり収量(以下、単収)が低下する一要因として、洪積地帯に比較して沖積地帯は、倒伏程度が高いことが考えられ、その原因として節間長が伸びて主茎長が長くなることが推察される。 |
背景・ねらい | 愛知県のダイズは、全体の85%の面積が西三河地域に集中しており、その約2分の1が沖積地帯に作付けされている。しかし、西三河沖積地帯は、県内他地域と比較して低収であり、ダイズ本作化を目指すためには単収を向上させることが重要である。 そこで、土壌条件等栽培環境が異なる西三河洪積地帯(以下、洪積地帯)と諸条件を比較することで、西三河沖積地帯(以下、沖積地帯)の低収要因を解明し、収量向上のための資料とする。 |
成果の内容・特徴 | 1. 沖積地帯の単収は、洪積地帯の単収に比較して低い(図1)。しかし、沖積地帯の部分刈り収量は、洪積地帯の部分刈り収量と同等かやや勝る(図2)。 2. 沖積地帯では、洪積地帯に比較して倒伏程度が大きい(図3)。この原因は、洪積地帯に比較して主茎長く、また、同程度の主茎長の場合でも倒伏程度が高いことによる(図3)。 3. 主茎長が同程度の場合、平均節間長(主茎長を節数で除した数値)は、沖積地帯で洪積地帯に比べ長い(図4)。 4. 播種が同時期ならば、沖積地帯の主茎長は、洪積地帯に比較して長い(図5)。また、洪積地帯より5日程度播種を遅くしても、沖積地帯の主茎長は洪積地帯よりも長い(図5)。 5. 以上から、沖積地帯での倒伏程度の大きさが、単収と部分刈り収量における洪積地帯との関係に違いが生ずる要因の一つとして考えられる。また、沖積地帯のダイズで倒伏が増加する要因は、洪積地帯に比較して節間長が伸び、主茎長が長くなることが考えられる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 本成果は、2000年~2002年に実施した、西三河地域を対象とした調査に基づいており、他地域には適用しない可能性がある。品種はフクユタカである。 2. 主茎長が長くなる原因は、土壌理化学性等との関連で更に検討を進める必要がある。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
図表5 | ![]() |
カテゴリ | 収量向上 大豆 播種 品種 |