タイトル | 育成鶏のサルモネラワクチン接種による排菌抑制効果 |
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担当機関 | 愛知農総試 |
研究期間 | 1999~2001 |
研究担当者 |
伊藤裕和 市川 明 中谷 洋 林 和陽 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 鶏のサルモネラ症予防のためサルモネラワクチンを接種後、感染試験を実施したところ、ワクチン区の肝からサルモネラが分離され、完全には感染防御効果は得られない。しかし、盲腸便からの排菌抑制効果はみられる。 |
キーワード | 鶏、サルモネラ、ワクチン、排菌抑制 |
背景・ねらい | 食品の安全性が叫ばれる中、鶏のSalmonella Enteritidis(SE)感染症対策が強く望まれている。そこで、サルモネラワクチンを接種後、感染試験を実施しサルモネラの感染防御や排菌抑制効果が得られるかどうかを検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 試験方法は鶏(36羽、雌)を2区に分け、ワクチン区は90日齢でSEワクチン(レイヤーミューンSE)を肩部皮下に接種した。接種試験は126日齢で5.9×109CFU、127日齢で5.8×109CFUのSE ZK-2a株(リファピシン耐性)を全羽のそ嚢内に接種した。接種1日、2日、5日、7日、14日及び21日後に各5羽の新鮮盲腸便から、また、7日、16日及び27日後に各6羽を放血殺し肝及び盲腸内容物からSEの分離を試みた。 2. ひな白痢診断用菌液を用いたサルモネラの抗体検査では、ワクチン区は126日齢で全羽にワクチン抗体が、対照区はSE接種7日、16日及び27日後で全羽に感染抗体がみられる(表1)。 3. 盲腸便からのSE分離成績では、2区とも接種2日後が排菌のピークであり、対照区に比べワクチン区でのSEの排菌量が低く推移している(図1)。 4. ワクチン区では1/6羽に肝からSEが分離され、完全な感染防御効果は見られない(表2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. サルモネラワクチン接種によりサルモネラの排菌抑制効果が認められることから、生産現場でのサルモネラ症予防のため応用が期待される。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 鶏 |