タイトル | 亜鉛・銅無添加のプレミックス利用による採卵鶏における亜鉛・銅排泄量の低減 |
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担当機関 | 愛知農総試 |
研究期間 | 2000~2001 |
研究担当者 |
大口秀司 美濃口直和 山本るみ子 花木義秀 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 産卵鶏用飼料のプレミックス中に亜鉛・銅を添加しなくても、飼料原料由来の亜鉛・銅のみで生産性に影響はなく、亜鉛・銅排泄量をそれぞれ35%程度低減できる。 |
キーワード | 産卵鶏、生産性、亜鉛排泄量、銅排泄量 |
背景・ねらい | 養鶏飼料中の銅、亜鉛については生産性重視の観点から飼料中に添加されている。しかし、これらのミネラルは吸収率が低いため、その多くがふん中に排泄される。このため、堆肥等の連用により、土壌中への蓄積が懸念される。そこで、栄養制御により、これらの排泄量を低減化する技術について検討する。 |
成果の内容・特徴 | 対照区:市販飼料相当量の亜鉛、銅を添加した飼料(亜鉛:65.3mg/kg、銅:13.7mg/kg)を給与、無添加区:プレミックス中に亜鉛、銅を添加しない飼料(亜鉛:36.5mg/kg、銅:6.7mg/kg)を給与、フィターゼ添加区:無添加区に用いた飼料にフィターゼを1000単位/kg添加した飼料を給与の3試験区を設け、20~80週齢まで試験を実施した。 1. 亜鉛・銅排泄量は対照区に比べ、無添加区ではそれぞれ37%、35%、フィターゼ添加区でそれぞれ33%、38%有意に減少する(表1)。 2. 産卵成績については増体量がフィターゼ添加区で優れる傾向にある以外は明確な差は認められない(表2)。 3. 卵殻破壊強度、ハウユニットは試験区間に差は認められない(表3)。 4. 免疫機能についてはPHA肉垂反応が無添加区で高い傾向がみられたが、試験区間では統計的には差は認められない(表4)。 以上のことから、産卵鶏用飼料のプレミックス中に亜鉛・銅を添加しなくても、生産性に悪影響を及ぼすことなく、亜鉛・銅排泄量をそれぞれ35%程度低減できる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 試験飼料の飼料原料はとうもろこし、大豆粕、ナタネ粕、グルテンミール、魚粉等、通常一般的に使用されている原料を用いており、これらの結果は飼料原料等が大きく異なる場合を除いては一般的に十分活用できる。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 大豆粕 とうもろこし 鶏 なたね |