散播・密植栽培による高消化性ソルガム「秋立」のロールベールサイレージ調整

タイトル 散播・密植栽培による高消化性ソルガム「秋立」のロールベールサイレージ調整
担当機関 長野県畜産試験場
研究期間 2001~2005
研究担当者 水流正裕
春日重光
後藤和美
百瀬義男
発行年度 2002
要約 高消化性ソルガム「秋立」は、散播・密植栽培により発酵品質良好なロールベールサイレージ調製が可能である。この場合、播種量は8kg/10aが適当である。
キーワード ソルガム、高消化性、bmr遺伝子、散播栽培、密植栽培、播種量
背景・ねらい 高消化性遺伝子“bmr-18”を導入した「秋立」は晩生のソルゴー型ソルガムで、多収かつ耐倒伏性に優れる特徴を持つが、年1回刈りサイレージ用としての利用が主となる。一方、「秋立」同様に“bmr-18”遺伝子を持つ「葉月」は、早生の兼用型ソルガムで茎葉部の柔軟性を持ち、かつ密植栽培下での耐倒伏等の特徴を示すことから、散播・密植栽培による年2回収穫、ロールベールサイレージ利用が普及しつつある。そこで、高消化性ソルガムのロールベール成形による利用拡大・普及、定着を目的に「秋立」を散播・密植栽培した時のロールベールサイレージ調製の適性を検討し、「葉月」と組合わせた多収体系を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 草丈は播種量による差がなく、稈径は播種量が多いほど細くなる。乾物収量は、播種量が多いほど高い傾向を示す(表1)。
  2. 「秋立」の原料草推定TDN含量は密植により高まり、いずれの播種量も「葉月」に比較して有意に高い(図1)。
  3. ロールベールサイレージの発酵品質は、播種量が多いほど優れ、播種量8kg/10a(8kg区)では、「葉月」に近い発酵品質となる(表2)。
  4. 以上の結果から高消化性ソルガム「秋立」は、散播・密植栽培により発酵品質良好なロールベールサイレージ調製が可能である。「秋立」を散播・密植栽培する場合、「葉月」の標準播種量と同様、8kg/10aが適当である。
成果の活用面・留意点
  1. 「葉月」の播種に合わせ「秋立」を5月下旬(平均気温15℃)に同時期播種することにより、ロールベールサイレージ調製による収穫、調製作業の労働力分散が図れる。
  2. 購入種子の価格は、1kgあたり900円前後である。
  3. 「秋立」は「葉月」に比較して雑草との競合が劣る傾向があるため、播種後の雑草防除および定着率の確保に留意する。
図表1 217139-1.gif
図表2 217139-2.gif
図表3 217139-3.gif
カテゴリ 病害虫 サイレージ調製 雑草 ソルガム 播種

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