タイトル | アルストロメリアの早期出荷のための地中冷却方法 |
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担当機関 | 長野南信試 |
研究期間 | 2001~2002 |
研究担当者 |
平谷敏彦 神谷勝己 山岸菜穂 守谷栄樹(中部電力株式会社) |
発行年度 | 2002 |
要約 | アルストロメリアの地中冷却において、低地温で収量が増加する品種に対しては5℃の冷水を終日循環させ、高温期の地温を約16℃に低下させることが有効である。また20℃前後で収量増となる品種に対しては8時間冷却で対応可能である。 |
キーワード | アルストロメリア、地中冷却、地温 |
背景・ねらい | 長野県南信地方ではアルストロメリアの早期出荷技術として地中冷却栽培の普及が進んでいるが、地温管理(冷水温度、冷却時間等)については経験的に行われているのが実状である。適正な地中冷却方法を明らかにするため、冷却時間が地温低下や主要3品種の収量に及ぼす影響を調査した。 |
成果の内容・特徴 | 1. 地温は冷却時間が長くなるほど低くなり、調査を行った2年間の7月20日から8月20日の平均地温は24時間冷却で16.0℃、14時間冷却で17.6℃、8時間冷却で20.4℃、対照の0時間(無地冷)で24.9℃であった。 2. 切り花本数はアモール及びレベッカでは冷却時間が長くなるほど多くなり、24時間冷却で最も多い。このため、これらの品種のように夏期に十分な冷却が必要な品種に対しては目標地温を約16℃とする。一方、バージニアでは無地冷より地冷を行った方が切り花本数は多いものの冷却時間による差は少ないため、夏期の地温は約20℃を目標とする(図1)。 3. 切り花品質について、秋期の1茎当たり花梗数は24時間冷却で多いが、切り花重及び茎径では明らかな差が見られない(表1)。 4. 切り花と間引き茎の総重量を生長量としてみると、14時間冷却または8時間冷却で多い。このことから各品種とも生育に対しては18℃~20℃程度の地温が優れると考えられる。一方、生長量に対する切り花重の割合は各品種とも地温が低いほど高くなる(表2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 各品種に対して適正な冷却方法をとることで販売額の増加、または経費削減による所得向上が可能となる。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | アルストロメリア 出荷調整 品種 |