玄米給与と肥育豚の肉質

タイトル 玄米給与と肥育豚の肉質
担当機関 富山畜試
研究期間 2001~2001
研究担当者 新山栄一
尾﨑学
発行年度 2002
要約 豚の肥育後期に配合飼料中のトウモロコシ(配合割合52%)を玄米で代替した飼料を給与したところ、嗜好性への影響はなく発育は良好で、皮下脂肪の飽和脂肪酸及び、外層脂肪の融点が高くなる傾向が見られる。一方、玄米への代替により、筋肉内の粗脂肪含量が減少し、加熱損失率、肉の硬さや粘り・噛みごたえが高くなる傾向がある。また、官能評価では、対照区が多汁性が高く、やわらかいと評価したパネラーが半数を占め、総合評価では対照区、100%代替区、50%代替区の順に評価が高い傾向にある。
キーワード 肥育後期、玄米給与、発育、肉質、脂肪、食味
背景・ねらい 近年、水田機能を維持しつつ自給飼料を増産する有効な手段として、飼料イネ作付けの取組みが増加している。その利用形態として、ホールクロップサイレージ、籾米及び玄米が想定され、養豚においては、飼料としての玄米利用が課題となっている。
そこで、肥育豚(大ヨークシャー種)に玄米を給与し、発育並びに肉質、脂肪の質、食味に対する影響を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
玄米代替給与による嗜好性への影響は認められず、一日平均増体重(DG)、飼料要求率、110kg到達日齢ともに各区に差はなく、発育は良好である(表1)。
2.
肉の水分含量、粗蛋白質含量及び肉色には各区に差はないが、粗脂肪含量は、玄米代替量の増加とともに減少する傾向が見られ、加熱損失率は玄米代替量の増加とともに高くなる(表2)。
3.
テンシプレッサーによる肉の硬さ、粘り・噛みごたえの数値は、100%代替区において高くなる傾向が見られる(表3)。
4.
皮下脂肪の脂肪酸組成は、玄米代替量の増加に伴い内層、外層脂肪ともに不飽和脂肪酸のリノール酸割合が減少し、飽和脂肪酸の割合が高くなる傾向にあり、脂肪の融点は、外層脂肪で玄米代替量の増加に伴い高くなる傾向が見られる(図1、2、表3)。
5.
対照区の肉が最も多汁性が高く、やわらかいと解答したパネラーが半数を占めるとともに、総合評価で対照区、100%代替区、50%代替区の順に評価が高い傾向にあるが、有意差は認められない(図3)。
成果の活用面・留意点 1.
肥育後期において、配合飼料中のトウモロコシを玄米で代替することは可能であり、食味を低下させることなく脂肪が硬く良質な豚肉の生産が期待できる。
2.
筋肉内の粗脂肪含量や脂肪酸組成は、給与飼料原料の成分などの影響を受けやすいため、筋肉内粗脂肪含量が低い生産現場では、食味に影響を及ぼすことが懸念されるので、代替量に留意する必要がある。
図表1 217147-1.gif
図表2 217147-2.gif
図表3 217147-3.gif
図表4 217147-4.gif
図表5 217147-5.gif
図表6 217147-6.gif
図表7 217147-7.gif
カテゴリ 水田 とうもろこし 豚 良食味

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