チューリップにおけるレトロトランスポゾンの解析

タイトル チューリップにおけるレトロトランスポゾンの解析
担当機関 富山県農業技術センター
研究期間 1999~2001
研究担当者 荘司和明
高羽優算
山田恭司(富山大)
発行年度 2002
要約 チューリップのゲノムDNA中にはレトロトランスポゾンが存在し、レトロトランスポゾンは葉では発現せず根においてのみ発現する。また、球根のりん片培養によって生じたカルスを長期間培養すると発現が誘導される。
キーワード チューリップ、レトロトランスポゾン、培養
背景・ねらい チューリップでは交配による品種改良の他に、自然突然変異を利用した品種育成が行われている。自然突然変異の変異原として紫外線などの外的要因の他、トランスポゾンやレトロトランスポゾンなどの内的要因がある。しかし、チューリップにおいて、これら内的要因の存在は知られていない。そこで、チューリップにおいてレトロトランスポゾンが存在するか否かを明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
チューリップの栽培品種(黄小町、オーレオラ)および野生種(タルダ)のゲノムDNA中にはレトロトランスポゾンが存在する(図1)。
2.
黄小町から単離したレトロトランスポゾンのアミノ酸配列はパイナップルのジプシー様レトロトランスポゾンと高い類似性を示す(図2)。
3.
チューリップのレトロトランスポゾンは、葉での発現は見られないが根での発現は見られる。また、球根のりん片を長期間培養するとレトロトランスポゾンの発現が誘導される(図3)。
成果の活用面・留意点 1.
種苗の大量増殖を組織培養で行う場合、カルスを長期間培養するとレトロトランスポゾンが活性化するおそれがあるので培養期間は短くする方が良い。
2.
逆に変異幅を拡大するには、培養期間を長くし、様々な変異を持つカルスから再分化個体を作出することで突然変異体を作出できる可能性がある。
図表1 217159-1.gif
図表2 217159-2.gif
図表3 217159-3.gif
カテゴリ チューリップ パイナップル 品種 品種改良

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