タイトル | カメムシ類に対応した自動カウント式フェロモントラップの改良 |
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担当機関 | 福井農試 |
研究期間 | 2000~2002 |
研究担当者 |
増田周太 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 自動カウント式フェロモントラップKU-5RN型に、衝突板や雨水分離パイプを取り付け、捕獲効率やセンサーの精度向上を図ることにより、カメムシ類の効率的な発生予察が可能となる。 |
背景・ねらい | 自動カウント式フェロモントラップは、鱗翅目害虫を対象に開発され、用いられている。また、カメムシ類においてもフェロモン剤が開発され、発生予察技術への活用が期待されている。そこで、本トラップをカメムシ類を対象に改良し、捕獲効率や精度を向上させ、省力的で効率的な発生予察技術の開発に資する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 改良原機は自動カウント式フェロモントラップKU-5RN型(I製)である(図1)。 2. 侵入部に衝突板(アクリル製、透明)を設けることで(図2)、カメムシ類の捕獲効率が向上する(表1)。 3. 雨水の混入による影響を防ぐために、落下口に雨水分離パイプを用いることで(図3)、センサーの誤カウントを少なくできる。また、衝突板を取り付けることによって開口部が大きくなり、雨が入りやすくなるので、屋根を大きくする(図1、図2)。 4. おおむね体長10mm以上の大型のカメムシに対するセンサーの計測精度は高い(表2)。 5. 改良型フェロモントラップによるセンサーの計測値は実際の捕獲数とほぼ同数であり、本トラップはカメムシ類の発生予察に利用できる(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. センサーの精度は、カメムシの大きさと落下口の大きさによって異なる。体長10mm以上のホソヘリカメムシやチャバネアオカメムシの場合は15mmとする。 2. 殺虫のためにDDVPくん蒸剤60gを6枚使用する。殺虫効果の低下を防ぐため、1ヶ月毎に2枚ずつ交換する。 3. 本トラップはソーラー電源の使用により、いろいろな場所に設置できる。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
図表5 | ![]() |
図表6 | ![]() |
カテゴリ | 害虫 カメムシ フェロモン 予察技術 |