福井県の転換畑における排水関連作業の実態

タイトル 福井県の転換畑における排水関連作業の実態
担当機関 福井農試
研究期間 2001~2004
研究担当者 北倉芳忠
酒井 究(坂井農林総合事務所)
土田政憲(嶺南振興局農業普及部)
発行年度 2003
要約 転換畑における排水関連作業の実態は、ブロックローテーションを考慮しつつ暗渠による排水性を重視するが、暗渠の洗浄やサブソイラ施工等の排水促進策が定着しておらず、サブソイラ使用法や排水溝掘り作業の指針の徹底が必要である。
キーワード 転換畑作、ムギ、ダイズ、暗渠、サブソイラ、排水溝
背景・ねらい 福井県では、水田転換畑において、麦、大豆を基幹作物として生産振興を図っているが、近年、生育量の不足や品質低下により作柄が不安定となっている。根本的な原因として、生育期全般の排水不良が指摘されているが、排水関連作業の詳細は十分把握されていない。このため、転換畑作物の排水対策等の普及指導、技術の改良・開発研究や生産振興施策の推進に資すため、転換畑における排水関連作業の実態を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
暗渠とサブソイラに関する調査は、2001年に県内の麦、大豆の作付面積が概ね5ha以上の大規模経営体132を対象として実施したアンケート結果である。排水溝および麦播種時の耕深に関する調査は、2002年に前年のアンケート調査対象経営体の中から36を選んで、現地で実測調査した結果である。
2.
暗渠等圃場条件に関する調査(図1の1~4順の概要)
転換畑の作付け圃場の選定については、「ブロックローテーションを考慮する」が75%と多い一方で、「暗渠を選択の条件としている」が80%以上あり、基本的な排水性を重視している。しかし、60%程度が「効き目がない」としているのに関わらず、70%が「暗渠洗浄機の使用経験がない」とし、排水効果を高める促進策に定着していない。
3.
排水作業法に関する調査(図2の1~7順の概要)
排水作業は、「排水溝掘りのみ」が75%程度で、サブソイラを使用しているのは25%程度と少ない。排水溝掘り用作業機は、深さ25cm以上を確保し易い「スクリュートレンチャ」が50%に満たず、その点でやや劣る「培土板」は35%の導入がある。また、サブソイラを導入しない理由は、「サブソイラを知らない」や「投資したくない」が60%あり、サブソイラへの理解が不十分であることがうかがえる。作業法では、サブソイラの作業方向はほぼ適正だが、施工間隔は指導指針の適正値「2.9m以下」が僅か5%しかなく間隔はやや広く、施工深さは「30cm以上」が50%以上あり必要以上に深く、周囲の排水溝とは「連結しない」は40%程度もあり水の円滑な流れを意識しない等、効果を高めるため指導指針の徹底が必要である。
4.
排水溝および麦播種時の耕深に関する実測調査(図3の1~3順の概要)
排水溝深さは、「19.9cm以下」が約60%で、指導指針の「25cm以上」は約3%しかなく、かなり浅い傾向がある。排水溝の施工間隔は、「5m~9.9m」と「10m以上」が合わせて50%であり、サブソイラの使用が十分でない状況から判断すると広過ぎる。麦播種時の耕深は、「9.9cm以下」が30%以上で、指導指針の「15cm以上」が僅か10%未満と、かなり浅い傾向がある。
成果の活用面・留意点 1.
気象変動に左右されない作柄の安定化をめざすために、現地指導の中で、本結果に基づいた排水関連技術の改善を啓発していくことが重要である。
2.
作業技術の開発研究や生産振興施策を検討する際の参考資料としての活用できる。
3.
調査圃場の土性は、ほとんどがLiC、CL等の細粒質である。
図表1 217203-1.gif
カテゴリ 経営管理 水田 大規模経営 大豆 排水性 播種

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