タイトル | リン・全窒素分析のための簡易ドラフト・簡易恒温槽の作製法 | |
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担当機関 | 新潟畜研セ | |
研究期間 | 2002~2003 | |
研究担当者 |
安藤義昭 小柳渉 和田富広 |
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発行年度 | 2003 | |
要約 | 小型反射式光度計による有機質資材中のリン・全窒素含量の簡易分析に適用できる簡易ドラフトと簡易恒温槽は、安価な市販資材を用いて簡易に作製できる。 | |
キーワード | ||
背景・ねらい | 小型反射式光度計による有機質資材現物中の全リン・全窒素含量の簡易分析において、ドラフトや恒温槽が必要である。農業改良普及センター等でこれらの装置が使用できない場合でも分析を可能とするため、簡易な装置を安価な市販資材を用いて自作する。 | |
成果の内容・特徴 | 1. 簡易ドラフトの材料はいずれも一般に市販されている。作製も特別な加工を必要とせず容易である(表1、図1、図2)。 (1) 20Lタンクの垂直についている口にノズルを入れ、穴あきキャップをつける。 (2) 掃除機継ぎ手に穴あきキャップをかぶせ、もう一方の口と10Lタンクの両口に取り付ける。 (3) 20Lタンク上面にハンダごて等で1cm程度の穴を2~3カ所あける。 (4) 20Lタンクに粒状消石灰50g程度と水を1/3程度入れる。 (5) 洗濯ホースの1本を50cm×2本にカットし、これでホース長(100cm)1本とホース短(50cm)2本にする。 (6) キッチンラックを組み立て最上段の網棚を取り付ける。 (7) ホース短を網棚に通し漏斗を先端にねじ込む。 (8) ホース長を(7)のホース短にねじ込んでつなぐ。 (9) (8)のホースを(1)のノズルにねじ込む。 (10) ホース短で20Lタンクの継ぎ手と10Lタンクの継ぎ手をつなぐ。 (11) 掃除機の紙パックに活性炭を入れる。 (12) 10Lタンクのもう一方の継ぎ手に掃除機をつなぎ、なるべく弱い力で試運転し、20Lタンクにあけた穴をガムテープ等で塞いで吸引力を調節する。 2. 硫酸-過酸化水素分解において作業周辺の空気中及び掃除機の排気中の硫黄酸化物濃度は検出限界(0.01ppm)未満であるので室内での作業が可能である。 3. 簡易恒温槽の材料は市販の容器、熱帯魚用ヒーター、水温計で、加工は不要である(表2)。昇温にかかる時間は20分程度である。 | |
成果の活用面・留意点 | 1. 小型反射式光度計によるリン・全窒素含量の簡易分析を農業改良普及センター等で実用的に普及させるための装置として有効である。 2. 硫酸、過酸化水素は共に劇物であるので取り扱いに注意し、分解時は必ず簡易ドラフトの漏斗を深く被せる。 3. 簡易恒温槽は必ず30℃一定であることを確認して使用する。 | |
図表1 | ||
図表2 | ||
図表3 | ||
図表4 | ||
カテゴリ | 土づくり 肥料 加工 |