タイトル | 合成系統豚「トウキョウX」の繁殖成績 |
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担当機関 | 東京畜試 |
研究期間 | 1997~2002 |
研究担当者 |
伊藤米人 小野惠 鈴木亜由美 |
発行年度 | 2003 |
要約 | トウキョウXの原種豚群の繁殖成績は、産子数9.1±2.9頭、哺乳開始頭数7.8±3.0頭、離乳頭数6.6±2.9頭、育成率84.8%および妊娠期間114.0±2.5日である。 |
キーワード | ブタ、トウキョウX、繁殖、産子数、妊娠期間 |
背景・ねらい | 東京都畜産試験場では1990年より北京黒豚、バークシャー種およびデュロック種を基礎豚として合成系統豚の造成を開始し1996年に完成した。1997年に日本種豚登録協会において、合成種の系統名として「トウキョウX」と認定された。1997年以来、当場で原種豚を飼養しながら繁殖用子豚を農家に配布している。現在、7年が経過し繁殖成績をとりまとめたので、そのデータを提供する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 調査した母豚は産歴が1~9産の277頭であり、哺乳期間は35日である。交配方法は自然交配により2回を原則とした。データの比較には、東京都畜産試験場において同一条件で飼養したランドレース種225頭の成績を用いた。 2. 妊娠期間の平均は114.0±2.5日であり、ランドレース種より1日短い。頻度分布の割合は114日が30.4%で最も多く、次いで113日が21.3%、115日が15.6%の順である。 3. 産子数の平均は9.1±2.9頭、哺乳開始豚数は7.8±3.0頭、離乳頭数は6.6±2.9頭である。ランドレース種の値と比較すると、いずれの項目でもほぼ1頭少ない(図1)。産次別についてみると、いずれの項目でも2~6産が多い。 4. 産子数の頻度分布の割合は10頭が18.1%で最も多く、次いで11頭が13.2%、9頭が12.9%の順である(図2)。 5. 哺乳中の育成率の平均は84.8%であり、ランドレース種の86.7%と比較すると1.9%低い(図3)。産次別についてみると、1産および7産以降は低い傾向がある。 6. 生時体重の平均は1.44±0.31kg、離乳時体重の平均は8.2±2.6kgであり、離乳時体重でランドレース種の9.0±2.4kgと比較すると0.8kg小さい(図4)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 行政または農家において生産計画を立てる場合の指標となる。 2. 農家において飼養管理する場合の参考となる。 |
図表1 | |
カテゴリ | 飼育技術 繁殖性改善 豚 |