タイトル | ダイズ「エンレイ」の奨励品種採用(予定) |
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担当機関 | 岐阜県中山間農業技術研究所 |
研究期間 | 2000~2003 |
研究担当者 |
鍵谷俊樹 河合靖司 柳瀬関三 |
発行年度 | 2003 |
要約 | 早生で実需者評価の高い「エンレイ」を奨励品種に採用し、岐阜県中山間地域において普及をはかる。 |
キーワード | ダイズ、エンレイ、奨励品種、早生種 |
背景・ねらい | 岐阜県では自給率向上を目標にダイズの生産を振興し、中山間地域においても生産が本格化している。従来の奨励品種は「アキシロメ」であったが、高標高地域では晩生であり、収量や品質が不安定であることに加え、地域における実需者への知名度が低いため、作付は少なかった。このため「アキシロメ」に替え、中山間地域から山間地域において早生で地域の実需評価が高く、収量や品質が安定している「エンレイ」を奨励品種に採用し、ダイズの生産振興を図る。 |
成果の内容・特徴 | 1. 中山間農業技術研究所(飛騨市古川町;標高493m)における「エンレイ」は以下の特徴がある(表1、表2)。 (1) 開花期は「アキシロメ」より9日早く、成熟期は「アキシロメ」より24日早い。 (2) 主茎長は「アキシロメ」よ14cm短く、耐倒伏性は「アキシロメ」より優れる。 (3) 主茎節数は「アキシロメ」より4節少ない。 (4) 分枝数は「アキシロメ」並である。 (5) 収量性は「アキシロメ」より13%多収である。 (6) 百粒重は39.6gと「アキシロメ」よりも重い。 (7) 外観品質は「アキシロメ」より良好である。 (8) タンパク質含有量は「アキシロメ」より高い。 2. 県内中山間地における特徴と評価は以下のとおりである(表3) (1) 東濃中山間地域では、品質や収量が不安定である。 (2) 美濃中山間地域では収量が多いが、しわ粒や腐敗粒の発生により品質が劣る。 (3) 飛騨中山間地域から山間地域では、品質、収量ともに良好であり、地元流通業者や豆腐生産業者の評価も高い。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 普及対象は飛騨中山間地域から山間地で、普及面積は100haを見込む。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | しわ粒 大豆 中山間地域 品種 |