少量精麦による高精麦白度大麦系統の個体選抜法

タイトル 少量精麦による高精麦白度大麦系統の個体選抜法
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター
研究期間 2001~2003
研究担当者 馬場孝秀
伊藤誠治
中村恵美子
林敬子
発行年度 2003
要約 少量精麦による極少量搗精粒(20粒程度)を材料とし、色彩色差計で測定した色相からハンター白度を求めることで、高精麦白度大麦系統の個体選抜が可能である。
キーワード オオムギ、精麦白度、極少量搗精粒、色彩色差計、ハンター白度、個体選抜
背景・ねらい 精麦用大麦の高品質安定生産と消費拡大を図るために、より精麦白度の高い高品質大麦品種の育成が求められている。通常、精麦白度は、試験用搗精機により55%に搗精した材料を光電管白度計で白度を測定することで評価される。しかし、この方法では、標準で180g、最低でも50gの大麦整粒を必要とするため、初期世代における個体レベルでの評価は困難である。そのため、精麦白度については中後期世代で選抜せざるを得ないため、育種効率が劣っている。そこで、少量搗精粒を用いた白度の評価法を検討し、より早い世代から精麦白度を評価できる個体選抜法を確立する。
成果の内容・特徴 1.
少量精麦は、大麦整粒10gを小型搗精機で55%搗精した。
2.
少量精麦による搗精粒(20粒程度)を内径1cmの容器に充填し、色彩色差計で測定(3反復)したL*、a*、b*から求めたハンター白度と精麦白度との間には高い正の相関が認められる(図1)。
3.
少量精麦による個体世代(F4)の搗精粒(20粒程度)のハンター白度と次世代(F5)の精麦白度との間に高い正の相関が認められること(図2)から、少量精麦により次世代の精麦白度の高低を評価することができ、高精麦白度系統の個体選抜が可能である。
4.
交配組合せが異なっても少量精麦による個体世代のハンター白度を基準として、次世代の精麦白度の高低の評価が可能である(表1)。
成果の活用面・留意点 1.
初期世代における高白度系統の個体選抜に利用できる。
2.
搗精には大麦整粒(粒厚2.2mm以上)を用い、搗精歩留は55%とした。
3.
試験には、小型搗精機(K社 パーレスト)、試験用搗精機(S社 GRAIN TESTING MILL TM05)、色彩色差計(M社 CM-3500d)、光電管白度計(K社 C-3型)を用いた。
4.
色彩色差計による搗精粒の色相測定は、光源D65、視野10゜、測定径8mmとした。
図表1 217527-1.gif
図表2 217527-2.gif
図表3 217527-3.gif
カテゴリ 育種 大麦 消費拡大 評価法 品種

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