防草シートと地被植物を組み合わせた省力的な水田における法面緑化技術

タイトル 防草シートと地被植物を組み合わせた省力的な水田における法面緑化技術
担当機関 千葉農総研
研究期間 1999~2003
研究担当者 柴田忠裕
発行年度 2004
要約 防草シートと地被植物の組み合わせにより、省力的な法面緑化が可能となる。接地点から発根するヒメイワダレソウ等の地被植物の場合、遮根タイプより貫根タイプの防草シートが適している。
キーワード 法面緑化、畦畔、防草シート、地被植物、ヒメイワダレソウ
背景・ねらい 水田法面(畦畔)は、年間数回の除草が必要とされているが、高齢化や後継者の減少等により十分な管理がなされておらず、景観を害したり雑草の発生源となることが懸念される。そこで、省力的な法面緑化維持管理技術を構築する。
成果の内容・特徴 1.
防草シートを被覆すると、無被覆に比べ、長期にわたり雑草の発生が抑制できる。
2.
防草シートを被覆すると、無被覆に比べ、植栽した地被植物の生育が速まり、被覆面積の拡大が早い(図1)。
3.
防草シートは貫根タイプと遮根タイプがあり、接地点から発根して這い広がるヒメイワダレソウ等の植物には、貫根タイプが適している(図1)。しかし、貫根タイプのものは、チガヤ等の葉先が尖った雑草が突き抜けることがある(図2)。
4.
防草シートと組み合わせる植物は、冬期に若干被覆率が低下するものの2年目以降も安定した被覆を示すヒメイワダレソウや木本性のハイネズ、コトネアスター、オカメヅタが適する(図3)。
成果の活用面・留意点 1.
ヒメイワダレソウ等の植物は、遮根タイプのシートを用いると、匍匐茎は放物線状に下垂するので、高い位置に植栽する。
2.
チガヤ等が優先する場所では、貫根タイプのシートは避ける。
3.
防草シートは外周に沿って1m間隔でピンを打ち、固定する。また、幅が広いシートの場合、シートの中央部分にもピンを打つ。
4.
素材によって耐久性は異なるが、供試素材はいずれも概ね5年以上機能を保持する。基本的に、紫外線で劣化するものが多く、全面的に植物で覆われると、より耐久性は勝る。
5.
防草シートの単価は、素材や織り方で異なるが、概ねm2当たり約100円の経費がかかり、最低年間2回除草が必要である。
図表1 217691-1.gif
図表2 217691-2.gif
図表3 217691-3.gif
カテゴリ 病害虫 アスター 管理技術 雑草 除草 水田

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