ヒペリカムの収穫期拡大技術

タイトル ヒペリカムの収穫期拡大技術
担当機関 長野県南信農業試験場
研究期間 2001~2004
研究担当者 山岸菜穂
神谷勝己
平谷敏彦
発行年度 2004
要約 ヒペリカム露地栽培では、蕾期から開花期の間に摘心を行う方法、および蕾期から開花期の間に切り戻しを行い電照する方法で収穫期が拡大できる。
キーワード ヒペリカム露地栽培では、蕾期から開花期の間に摘心を行う方法、および蕾期から開花期の間に切り戻しを行い電照する方法で収穫期が拡大できる。
背景・ねらい ヒペリカムは開花後に結実した果実を付けた切り枝で収穫する。栽培はほとんどが露地栽培で、標高差を利用して出荷分散が図られている。しかし、長日によって花芽分化が促進するため、出荷期は7~8月に集中している。
このため、収穫時期を9~10月まで拡大する抑制作型技術を確立する。
成果の内容・特徴 1.
摘心による収穫期拡大
(1)
蕾期の摘心で約10~20日収穫期を遅くすることが可能である(図1)。
(2)
開花期の摘心で約50日収穫期を遅くすることが可能である(図1)。
(3)
摘心により着果数は減少する(図2)が、1節残しの側芽の摘心で着果数の減少が抑えられる(図2)。
(4)
切り花本数確保のための電照は必要ない(図3)。
2.
切り戻しによる収穫期拡大
(1)
蕾期に切り戻しを行い電照することで約70日収穫期を遅くすることが可能である(図4)。
(2)
開花期の切り戻しで約80日収穫期を遅くすることが可能である(図3、4)。
(3)
切り戻しでは花芽分化を促進し、切り花本数確保のために電照が必要である(図3)。
(4)
切り戻しにより着果数は減少する(図2)。
3.
以上より、ヒペリカムの露地栽培では、蕾期から開花期の間に摘心、及び蕾期から開花期の間に切り戻しを行い電照する方法で収穫期拡大が可能である。
成果の活用面・留意点 1.
9~10月まで健全に葉を保つために、生育期間中の土壌の過乾燥及び病害の発生に注意する。
2.
摘心により着果する枝が二次側枝及び三次側枝になるため枝の充実が劣り、着果数は減少しやすい。
図表1 217695-1.gif
図表2 217695-2.gif
図表3 217695-3.gif
図表4 217695-4.gif
カテゴリ 乾燥 出荷調整 ヒペリカム

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