タイトル | キュウリのつる下ろしに便利な誘引具 |
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担当機関 | 埼玉農総研 |
研究期間 | 2000~2004 |
研究担当者 |
石川貴之 |
発行年度 | 2004 |
要約 | キュウリのつる下ろし栽培におけるつる誘引器具を開発した。開発した誘引器具を用いることにより、片手での操作が可能となり、誘引作業時間を慣行方式より約25%削減できる。また、操作は簡単で作業の習熟は必要ない。 |
キーワード | キュウリ、誘引、つる下ろし栽培、省力 |
背景・ねらい | キュウリのつる下ろし栽培においては、誘引作業、なかでもつる下ろし作業の負担増が課題となっている。そこで、つる下ろし作業を効率的に行えるつる誘引器具の形状及び作業能率を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. 下ろしづるの太さは、上位節の最小値5.1mmから下位節の最大値9.0mmまでの範囲で、平均値は6.0mmから7.6mmである(図1)。誘引器具つる保持部の中央部を幅(図2-a)7mmとした場合に最も多くの下ろしづるを中央部近辺で固定でき、広範な太さの下ろしづるを固定するためには、基部の幅4mm、先端部の幅14mmとすることが適当である。 2. つる保持部の長さ(図2-b)は5.0cmとすると、下ろしづるの固定が不十分で器具から外れることがあるが、7.5cm以上の長さでは差異はない。 3. 下ろしづるを誘引する間隔は14cm以上で、20cmの間隔で下ろしづるを誘引する頻度が最も高いことから、開発した誘引器具の間隔(図2-c)は14cm以内とする必要がある。 4. 開発した器具を水平に取り付けた場合よりも、15°~60°の角度で取り付けた場合(図2-d)に、つる保持部からの下ろしづるの外れが少ない。 5. 開発した器具を用いた場合、慣行方式(誘引テープに市販クリップ止め)と比較して74%の誘引作業時間となる(図3)。また、片手で軸折れのない丁寧な管理ができること、作業の習熟が要求されない等の有利性が認められる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 誘引作業時間の短縮と、作業の単純化が図れることから、雇用経営への導入が効果的である。 2. 開発した器具の実用化に向けては、コスト問題(80円/個)をさらに検討する必要がある。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | きゅうり くり 経営管理 コスト |