タイトル | 農産物直売所向けの出荷情報提供システム |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター |
研究期間 | 2003~2005 |
研究担当者 |
柴田静香 佐藤和憲 |
発行年度 | 2004 |
要約 | パソコンにバーコードスキャナを接続し、直売所に出荷された商品のバーコードを読み取り、その商品情報をWebサーバ上にデータベース化することにより、顧客はインターネット接続されたパソコンや携帯電話から迅速に商品情報を閲覧できる。 |
キーワード | 直売、バーコード、検品、出荷、情報提供、携帯電話、Web |
背景・ねらい | 農産物直売所には、新鮮で生産者の顔の見える安心な商品が求められているが、スーパーや直売所間の競争が激化する中では、顧客に商品情報を来店前に伝達することが、販売促進のために必要とされている。また直売所ではバーコードによる商品管理が進みつつある。そこで、直売所に出荷された商品のバーコードから商品情報を収集し、これをデータベース化したうえで、顧客にパソコンや携帯電話からインターネットを介して情報伝達するシステムを、WebサーバソフトにApache、DBMSにMySQL、開発言語にJava(Servlet)、Tomcatといったフリーウェアを用いて開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 直売所に出荷された商品(ラベル)のバーコードをノートパソコン等に接続されたスキャナで読み取り、これから得られた商品情報をノートパソコンのブラウザを操作してWebサーバに転送しデータベース化する。顧客はこの商品情報をパソコンや携帯電話から、インターネットを通じてWebサーバから閲覧できる(図1)。 2. 入力方法:ブラウザの入力画面から、商品のバーコードをスキャナで読み取ると、確認画面(図2)にバーコード、商品コード、商品名、出荷者コード、出荷者名、価格が表示される。その後、確認画面で商品の数量、及びその他の情報(生産地、品種、栽培方法など)を追記編集し、これらの情報をWebサーバに転送する。 3. 伝達方法:顧客はインターネット接続されたパソコンや携帯電話から、直売所のホームページ上で商品情報(商品名、生産者番号、生産者名、価格、販売個数、その他情報)を閲覧できる(図3)。開店前の時間帯に入力作業を行えば、顧客は当日に出荷されている商品情報を確認してから来店できるので販売促進につながるとみられる。 4. スキャナによるバーコードの読み取りと数量の入力に要する作業時間は、商品1アイテム当たり約30秒、主要60品目の商品情報を入力するのに30分程度を要する。さらに「ひとこと」メッセージ等まで入力すると約120分程度を要する。 5. 本システムの導入には、初期投資としてノートとパソコンとスキャナに約17万円、運用費用は最低限の情報を入力する場合、約11万円/年の労務費を要する(表1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 本システムは、平成15年度研究成果情報「中小規模の農産物直売所にも導入可能な低コスト販売情報システム」の導入を前提としたシステムであり、同システムが採用している商品アイテム、出荷者、価格を識別できるコード体系に準拠している必要がある。 2. 本システムの稼働には、Webサーバとブラウザが稼働しバーコードスキャナを接続できるパソコンが必要である。パソコンはノート型又はPDAのほうが作業性はよくなる。 3. 本システムは、直売所の店頭やインターネットモールの在庫管理にも応用できるが、その場合はPOSや受注システムと連動したシステム構築が必要である。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 出荷調整 データベース 低コスト 品種 |