タイトル | 豆腐の硬さはダイズ子実のカルシウム含有量に影響される |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 作物研究所 |
研究期間 | 2002~2004 |
研究担当者 |
高橋浩司 羽鹿牧太 平賀勧 |
発行年度 | 2004 |
要約 | 一定水準以上のカルシウム含有量を有する原料ではタンパク質含有率と豆腐の硬さの間に高い正の相関が得られることから、ダイズ子実中のカルシウム含有量は豆腐の硬さに重点をおいた加工適性評価の指標として利用できる。 |
キーワード | ダイズ、豆腐、カルシウム、タンパク質、加工適性、破断応力 |
背景・ねらい | 国産ダイズの多くは豆腐原料として利用されているため、優れた豆腐加工適性をもつダイズ品種の開発が強く求められている。一般に原料のタンパク質含有率が高いほど硬い豆腐ができ、豆腐収量も多くなることから、高タンパク質大豆の豆腐加工適性が優れるが、例外も多い。そこで本研究では、豆腐の硬さと子実カルシウム含有量の関係を検討した。 |
成果の内容・特徴 | 1. 全供試材料を対象とした場合には粗タンパク質含有率と豆腐破断応力との相関係数は低い(r=0.668**)(図1)。 2. 140mg/100gを境界として高および低カルシウム群に分類(統計的手法を用いた分類、データ省略)した場合、高カルシウム群における粗タンパク質含有率と豆腐破断応力の相関係数は高い(r=0.900**)(図1)。 3. 豆腐破断応力が最大になる凝固剤(塩化マグネシウム)濃度は子実中のカルシウム含有量が多いと低く、カルシウム含有量が少ないと高い(図2)。したがって、豆腐破断応力が最大になる凝固剤濃度には子実中のカルシウム含有量が関与している。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 子実中のカルシウム含有量は粗タンパク質含有率と組み合わせることにより、豆腐加工適性(豆腐破断応力)の評価指標として育種や加工などの現場で利用できる。 2. 低カルシウム原料において豆腐破断応力が大きい場合があり、これにはフィチン酸など他の成分の関与が考えられるので今後さらに検討を要する。 3. 本成果は塩化マグネシウムを凝固剤としたもので、他の凝固剤の場合は別途検討が必要である。 |
図表1 | |
図表2 | |
カテゴリ | 育種 加工 加工適性 大豆 品種 |