肥効調節型肥料を用いた20%施肥削減可能なトマト育苗鉢内全量施肥

タイトル 肥効調節型肥料を用いた20%施肥削減可能なトマト育苗鉢内全量施肥
担当機関 静岡農試
研究期間 2002~2003
研究担当者 小杉徹
中村仁美
若澤秀幸
発行年度 2004
要約 トマト育苗の鉢上げ時に、生育に必要な肥料成分全量を肥効調節型肥料で育苗培土に混合するトマト育苗鉢内全量施肥により、慣行施肥と同等の収量が得られ、20%の減肥が可能となり、本圃での施肥作業がいらなくなる。
キーワード トマト、肥効調節型肥料、育苗、省力化、鉢内全量施肥、窒素減肥
背景・ねらい 静岡県におけるトマトの抑制栽培では一般に基肥以外に4回以上の追肥を実施している。そこで、本圃での基肥のみならず追肥も必要としない、トマト育苗鉢内全量施肥技術を検討する。
成果の内容・特徴 1.
肥料は、鉢上げ時に鉢内(直径12cm、容量600cc)へ初期の溶出が抑制される肥効調節型肥料(被覆燐硝安加里、140日シグモイドタイプ)を施用する(図1)。
2.
育苗終了時(鉢内全量施肥後22日)での苗質は慣行と比較して、地上部重、草丈が伸び、葉色が濃くなるものの、根重、花芽位置は同等である(表1)。
3.
育苗鉢内全量施肥により、培土中の電気伝導率が高まり、鉢内への肥料の溶出が認められるが、培土の電気伝導率が1.4mS/cm程度であり濃度障害は発生しない(表1)。
4.
本圃における収量は、洪積土(造成台地土細粒赤色土相)、沖積土(細粒灰色低地土相)ともに慣行施肥と同等であり、慣行施肥と比べて20%の施肥窒素量の削減が可能となる。窒素利用率は慣行より同等かそれ以上である。また、果実の糖度、酸度の品質も慣行と差がない(表2)。
5.
栽培期間中、肥料は溶出しており、最後まで肥料切れは起こさない(図2)。この結果、トマト育苗鉢内全量施肥により、本圃での基肥、追肥などの施肥作業をすべて省略できる。
成果の活用面・留意点 1.
鉢上げ時の鉢内全量施肥から定植までの育苗期間を3週間前後とする。
2.
接ぎ木は、鉢上げから定植までの期間が短い斜め合わせ接ぎが望ましい。鉢上げから定植までの育苗期間が長くなると、苗が徒長しやすい。
3.
本栽培は、7月中旬は種、8月上旬接ぎ木、8月中旬鉢上げ及び鉢内全量施肥、定植9月上旬、6段目摘心、1月下旬栽培終了である。品種は”ハウス桃太郎”、台木は”がんばる根”、使用培土は市販品(窒素1.5g/L)である。本圃栽培はガラス温室で白黒マルチを敷いて行う。作付け前は約2か月ギニアグラスで均一栽培を行い、栽培前土壌は電気伝導度0.17mS、無機態窒素2.7mg/100gである。跡地土壌(洪積土)の電気伝導度は、育苗鉢内線量施肥区で0.13mS、慣行区で0.16mS、無機態窒素は育苗鉢内線量施肥区で0.7mg/100g、慣行区で0.9mg/100gである。
4.
本作中の鉢内の平均地温は21℃、最高地温は30℃、最低地温は15℃である。
5.
肥料経費は3割削減となる(慣行40600円/10a、鉢内全量施肥25600円/10a:平成16年価格調査)。
図表1 217841-1.gif
図表2 217841-2.gif
図表3 217841-3.gif
図表4 217841-4.gif
カテゴリ 肥料 育苗 栽培技術 省力化 施肥 台木 接ぎ木 トマト 品種

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