東京都内の黒ボク土畑におけるカリとリン酸含量の状況

タイトル 東京都内の黒ボク土畑におけるカリとリン酸含量の状況
担当機関 東京農試
研究期間 2002~2006
研究担当者 益永利久
鵜沢玲子
宗芳光
加藤哲郎
発行年度 2004
要約 東京都内の黒ボク土畑では、カリが露地にも蓄積し、また可給態リン酸が300mg/100gを超える地点がみられる。特にCEC(陽イオン交換容量)が高い地点ほどカリやリン酸の蓄積は進んでいる。
キーワード
背景・ねらい 東京都内の黒ボク土畑では、各種成分が蓄積してきている。蓄積の解消にむけた取り組みの前段階として、交換性カリと可給態リン酸の現状を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
土壌診断基準で設定した交換性カリの適正上限値(図1中の直線)を超える地点がハウスと露地の両方でみられる(図1)。CECが高くなるに従って適正域とのかい離の幅が大きくなっている。聞き取り調査では保肥力の大きい畑ほど過剰施用している傾向がみられるが(データ省略)、それを反映した結果となっている。
2.
苦土とカリのバランスが崩れている地点が多く、苦土過剰にバランスが傾いている割合が高い(図2)。しかし苦土以上にカリの蓄積が進んでいる地点ではハウスよりも露地の割合が高い(カリ過剰地点数/調査地点数;露地21/268、ハウス3/118)。苦土に比べ流亡しやすいカリが蓄積する要因については今後検討する必要がある。
3.
土壌診断基準の可給態リン酸(トルオーグ)適正域は30~80mgに設定されているが、欠乏・過剰地点ともに多い(図3)。リン酸固定力の大きい黒ボク土でも、過剰施用が表層の可給態リン酸を上昇させている。さらに可給態リン酸が高い地点では、周辺のほ場よりもCECが高くなっている(図4)。過剰のリン酸によってCECが上昇している可能性がある。
成果の活用面・留意点 1.
東京では比較的成分量の高い家畜ふん堆肥が主に用いられている。CECが高く保肥力の大きいほ場でも堆肥の種類や施用量を適正に管理する必要がある。
図表1 217847-1.gif
図表2 217847-2.gif
図表3 217847-3.gif
図表4 217847-4.gif
カテゴリ 肥料 土壌診断

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