飼料イネの重要害虫イチモンジセセリは麦間直播栽培で発生を抑制できる

タイトル 飼料イネの重要害虫イチモンジセセリは麦間直播栽培で発生を抑制できる
担当機関 埼玉農総研
研究期間 2004~2006
研究担当者 根岸進
矢ヶ崎健治
新井利行
江村薫
発行年度 2005
要約 埼玉県の米麦二毛作地帯において、飼料イネの麦間直播栽培は、慣行の麦あと飼料イネ栽培に比較してイチモンジセセリ(イネツトムシ)第2世代幼虫の発生を抑制することができる。
キーワード 飼料イネ、イチモンジセセリ、防除、米麦二毛作
背景・ねらい 飼料イネは、麦あと移植においてイチモンジセセリが著しく多発して、葉が食い尽くされる被害が発生しており、現場では農薬散布を軽減した防除対策が強く求められている。そこで、米麦二毛作体系における被害対策として、3月に麦間直播をする方法によって、殺虫剤を使用しない発生抑制技術を確立する。

成果の内容・特徴 1.
麦あと移植の飼料イネ(表1)は、同一移植日の食用イネと比較してイチモンジセセリが多発する(図1)。
2.
麦間直播は、麦あと移植に比較して、イチモンジセセリの発生を顕著に抑制した(図1)。これは、7月下旬から8月上旬にかけて産卵される第2世代幼虫の発生数が少なかったためである。
3.
麦間直播は、麦あと移植に比較して、イチモンジセセリの産卵最盛期(2004年-7月17日、2005年-7月21日:有効積算温度から推定 6月1日を起日、発育ゼロ点13.4℃、539日℃の日)付近の葉緑素濃度(SPAD値)が低く推移する(図2)。

成果の活用面・留意点 1.
麦間直播で収穫量を向上させるための施肥量や施肥時期、栽培品種の組み合わせとイチモンジセセリ発生量と葉色値との関係については、今後更に検討を要する。
図表1 217914-1.gif
図表2 217914-2.gif
図表3 217914-3.gif
カテゴリ 病害虫 害虫 直播栽培 施肥 二毛作 農薬 品種 防除

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